出展者の口コミ、前編はこちら

交換した名刺の数は例年の3～4割減っている

日本空調サービス（名古屋市）　

　この展示会に10回以上出展している、空調サービスの会社だ。医薬品メーカー、化学メーカー、食品メーカーなどがブースに来場した。特に製造現場や施設などの担当者が多い。来場者からは、工場の老朽化や新製品のラインを作るにあたり、どう環境を整えたらいいのかという質問が多かった。新型コロナ以降は、加湿の需要がある。

　初日の出足が特に良くなかった。3日目の昼ごろにようやくにぎわってきた感じで、手応えとしては例年よりも厳しい。名刺交換は初日と2日目で約100枚、例年に比べて3～4割ほど減っている。

業界ノウハウや情報の収集も出展の目的

イーデーエム（東京都板橋区）

　印字・ラベル貼付・印字検査などの機器を製造しており、この展示会には5回以上出展している。今回は製薬工場向けの高速で瓶にラベルを貼付することができる機器を展示した。ブースには、製薬会社の工場の担当者や商社、代理店が訪れた。

　来場者の要望は自動化、省人化、省力化だ。ニーズは合致しているが、金額面で折り合いがつかず導入できないとの声が多い。ラベルのトレンドは脱プラ、徐々に選ばれ始めている。展示会への出展は、業界ノウハウや情報の収集という意味合いも大きく、来場者の要望や意見を聞きながら機器の改善や業界での知名度を上げていきたい。

製薬会社の品質管理・研究関連の人が来場

セイシン企業（東京都渋谷区）

　10回以上出展している粉体・粉粒体機器総合メーカーだ。主に粒度分布の自動化の機器を紹介した。ブースに来場したのは、製薬会社の品質管理部門や研究部門の担当者が中心だが、食品や飲料関連の人もいた。

　今回は来場者が少ない。新型コロナの影響で仕方がないとはいえ、例年の半分もおらず、残念だ。オンライン展示会には出展していないが、オンライン出展サービスを試してみても良かったとは思う。

ターゲット層の来場少なく厳しい結果

大阪タイユー（大阪府箕面市）　

　ドラム缶運搬機・投入機や各種省力機器メーカーで、10回以上出展している。医薬品や化粧品メーカーがブースに訪れた。隣のホールからは食品関連のメーカーも来ているが、今回は我が社のターゲットである工場の現場担当者が圧倒的に少ない。新型コロナの影響もあるようで、見込みとはかなりのズレがある。来場者が減っても何とかなるかと思っていたが、甘い考えだった。来場者は昨年の半分以下だ。

　オンライン商談にも登録したが、我が社のような機器メーカーは実際に見て触れてもらうことに意味がある。触って体感したものは印象に残りやすいと考えている。

情報収集目的の来場者も多数

タクセル（栃木県栃木市）

　プラスチックの成形加工を行い、4年前に医薬・医療分野に進出した。出展予定だった「IPF Japan（国際プラスチックフェア）」が中止になり、この展示会に初出展した。ブースには医療機器メーカーや再生医療関連、特に研究開発部門の人が訪れた。来場者の要望はさまざまで、それぞれのイメージを持っているので個別に対応している。新型コロナの影響で自動車や家電の分野は落ち込んでいるが、医療関連の売上は伸びている。

　数日前から新型コロナの感染者が増えたという報道もあってか、来場者はかなり少ない印象だ。具体的な案件を持っているというよりも、情報を欲しがっている人もいる。交換した名刺の数は1日10数枚だ。