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地方のバイヤーから高い評価 @rooms online【オンライン展示会】
- 2021/2/7
- rooms, アパレル・ファッション, オンライン展示会
会期:2020年9月10日(木)~12月10日(木)
主催:アッシュ・ペー・フランス
出展者数:120ブランド
ユーザー登録数:約3000人
リアル開催は、
会期:2020年10月15日(木)~17日(土)
会場:新宿住友ビル三角広場
リアル開催に併催されたファッションの合同展示会「rooms 41」のオンライン会場に、3000人の参加者が集まった。主催のアッシュ・ペー・フランス(東京都台東区)が公開した来場者アンケートでは、オンラインで情報収集し、リアル会場で実物を確かめるバイヤーの行動傾向が明らかになった。また、地方のバイヤーは、依然として会場に出向くことが難しく、オンライン開催を高く評価していることが分かった。
バイヤーの参加目的は新しいブランドとの出会い 受発注にはまだ至らず
「オンライン展示会に何を望みますか」という質問に対し一番多かった回答は「新しいブランドとの出会い」で、9割に達した。「見やすさ」(6割)、「出展ブランド数の多さ」(4割)が続いた。また、バイヤーの5割以上が東京以外に在住しており、新型コロナ感染拡大により活動が制限されている地方在住者にとって、非常に便利だったという意見が多く見られた。
「オンライン展示会はどうだったか」という質問には、「期待以上/期待通り」との回答が8割に達したが、出展者は6割だった。リアル会場のように、多くのアポイントや受注が入ることを期待した出展者が多かった一方で、「オーダーしやすい」と答えたバイヤーは2割にとどまった。
出展者に直接コンタクトできる「オーダー機能」を活用したバイヤーは全体の1割だった。だが、バイヤーの目的は「新しいブランドとの出会い」であり「発注」には至っておらず、オンライン展示会で受発注が行われるまでには数年かかりそうだ。
オンライン必要と答えたバイヤーが9割
「オンライン展示会は必要か」の調査に対して「必要」と答えたバイヤーは全体の9割、さらに「バイヤーにとって効率的になる」と回答した人が全体の6割以上となった。「実際に商品を手にとって確認したい」というコメントも多く、今後もリアルとオンラインの融合型が求められていることが分かった。
オンラインでも自ら集客する出展企業は成功
バイヤーとのつながり1位を獲得したフラワーショップのHIBIYA KADAN(東京都港区)は、自社の顧客に対して出展情報を周知し、ウェブページも再構成するなど、リアル展示会と同じく自社で集客を仕掛けた。
また、ブランド別のユニークユーザー数トップは生活雑貨を展示したサステナブルD2C(Direct to Consumer)ブランドの「BRING」だった。新型コロナにより自宅で過ごす時間が増えており、生活雑貨を探すバイヤーが増えている。バイヤーへのアンケートから「エシカル・サステナブルなブランドアイテム」への注目度が高いことも分かった。実際に商品を手に取りたいという声は非常に多かったという。「オンライン展示会に振り切らず、リアル・オンライン融合型を続行する」(rooms事業部ディレクター・石塚杏梨さん)
課題は、受注したい出展者と、出会いを求めているだけのバイヤーに、参加目的のギャップがあることだ。「高い確度で出会える場としての機能を整備し、サポート体制を強化する。出展者には受発注だけでなく『つながる=出会い』であり、ゆくゆくオーダーにつながるというリアル展示会同様の認識を持ってもらう。バイヤーには、つながるために必要な機能や、サンプルチェックの場などのサポートを充実させる」(石塚さん)