日本人滞在者数 都市別世界2位はバンコク @タイ・バンコク【1月20日/新型コロナウイルス世界の反応・現地レポ】

▲在タイ日本大使館から送られてくるメールの一例

大使館からの最新ニュースが生命線に

 タイでは新型コロナウイルスの感染拡大に加え、昨年から活発化している若者による反政府運動など懸念すべきニュースが増えている。今回はそんなタイに在住する日本人にとっての貴重な情報源、現地の日本大使館について紹介したい。

 日本国籍を保有する人が海外に90日以上滞在する場合、現地にある日本大使館か領事部に在留届を提出しなければならない。現在はオンラインでの提出も可能となっている。そして、この在留届の数が、毎年外務省が発表する「海外に長期滞在する日本人」の統計の数値となっている。集計は毎年10月1日、その数値が翌年に発表されるという形だ。

 2020年10月の統計発表によると、タイに長期滞在する日本人は7万9123人(前年比4.6%増)、世界全体で見ても非常に多い数だ。滞在者数でタイより多いのはアメリカ、中国、オーストラリアとなるが、いずれもタイより圧倒的に国土が広い。また、都市別の滞在者数の数では1位がロサンゼルスで、2位がバンコク。ロサンゼルスはバンコクより面積が広いため、バンコクは世界で最も日本人の人口密度が高い海外都市ということになる。

 もっとも、この在留届は提出が義務付けられているものの、未提出者に対する罰則がない。在留届を出さないと有事の際に大使館からの支援を受けられないなど問題も起きるのだが、未提出者も少なくないと噂されている。最も困るのが運転免許証の発行だろう。タイで運転免許を発行してもらうには、この在留届を提出することでもらえる在留証明書が必要となるためだ。

 反政府活動が活発化している不安定な状況の今だからこそ、この大使館からの情報は貴重さを増している。これは在留届の提出時に在タイ日本大使館にメールアドレスを登録すると、地方在住者に向けた領事業務の出張サービスの日程やタイで発生した日本人が関係する事故・事件に関する情報などが届く。タイでの情報収集といえばネットが主流だが、信ぴょう性に乏しく、正しい情報のみを取捨選択することは非常に難しい。一方でこの大使館からのニュースはしっかりと裏付けの取れた情報ばかりで、タイに住む日本人にとっては非常に貴重な情報となっている。

 タイでは新型コロナに加えて政治的不安がまだまだ続きそうだ。これまで未提出だった人が情報を求めて提出することも増えるかもしれない。いずれにせよ、これまで世界トップクラスだった日本人の長期滞在者数がどう変わるか、見物となりそうだ。

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