奄美の島々を歩いて巡る「奄美トレイル」で観光客アップ狙う【全国DMO巡り Vol.54】(一社)あまみ大島観光物産連盟

▲カヤックで奄美大島のマングローブをめぐるアクティビティ

世界自然遺産登録が目前 最初のターゲットは国内修学旅行生

 「新型コロナウイルスの影響は大きいが、今は世界自然遺産登録を見据えた動きが続いている」。そう語るのは、鹿児島県奄美市にある(一社)あまみ大島観光物産連盟の境田清一郎事務局長だ。現在、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」が世界自然遺産登録候補地となっており、登録に向け地元からの期待も高まっている。昨年の審査で登録されるとの見通しだったが、新型コロナの影響を受けて審査が延期となった。

 目下の課題は奄美大島特融の自然の保護・保全に向けた自主財源の確保だ。連盟では地元の商工会議所や商工会と連携し、市民・島民向けの宿泊・体験プログラムに対する助成金の予算を自治体から確保した。世界自然遺産に登録されれば、観光客も増加する。そのときに向けて、奄美の島々にさまざまなスポットを歩いて巡る「奄美トレイル」を広げていきたいという。「奄美トレイルコースを活用するため、アドベンチャーツーリズム研修会に参加している。ストーリー構築やコース設定が急務だ」(境田事務局長)

▲まち歩きプログラムで体験できる『ハートロック』

 世界自然遺産の登録を機に、海外からの観光客増加にも期待がかかる。これまで奄美を訪れる外国人客のほとんどはクルーズ船の客だったが、新型コロナの影響でクルーズ船の寄港は軒並み中止が続いている。境田事務局長は「自然遺産に対する価値を理解してくれる欧・米・豪・東アジアをターゲットにしたい」と語るが、海外からの観光が再開するにはまだ時間がかかりそうだ。

 当面のターゲットは国内、特に修学旅行生だ。「昨年は関東や関西からの修学旅行が予定されていたが、新型コロナの影響でキャンセルとなった。しかし、鹿児島県内の学校にとっては県内移動になるため、鹿児島県本土や奄美群島の小学校~高校などが来島した」(境田事務局長)

今伝えたいこと

境田 清一郎事務局長

 奄美の成長戦略のキーワードは「幸せの島」だ。島民の幸福度アップを達成することこそが私たちDMOの使命。その目的のため、今後も出来るこにはすべて、しっかりと取り組んでいきたい。

法人名:(一社)あまみ大島観光物産連盟
設立年月:2018年12月
所在地:鹿児島県奄美市名瀬末広町14-10 AiAiひろば1F
年間延べ宿泊者数:国内86万8000人/海外4900人(令和元年度)
参加自治体・企業・団体:奄美大島5市町村・176社・団体
代表者: 有村 修一会長

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