地元の海産物が味わえるカフェが人気【全国DMO巡り Vol.35】(一社)相差海女文化運営協議会

▲相差町は海に面した地域。今も現役の海女が多数活躍している

若手メンバーで事業化 ミシュラン1つ星も獲得

▲海女小屋『相差かまど』。現役の海女さんが焼いてくれる新鮮な魚介類を堪能し、海女漁の話などを聞く体験ができる

 三重県鳥羽市にある相差町に、地元で採れた海産物を味わえる人気店がある。2019年4月にオープンした『オウサツキッチン0032』だ。相差町で水揚げされた魚の中でも、規格外のものなど、市場に出回らない雑魚を調理して提供している。ミシュランのグリーンガイドで1つ星認定も受けた。店舗の外観とメニューが話題になり、観光客でにぎわっている。

▲市場に出回らない魚を使ったメニューが人気

 同店のオープンを指揮したのが、相差町のDMOである(一社)相差海女文化運営協議会だ。地元の海女文化を多くの観光客に楽しんでもらいたいと、地元の若手経営者などが集まり「相差未来委員会(OMI)」を結成。独自にマーケティングを行い、地域に不足している飲食店を整備しようと約1500万円の改修費をかけてオープンした。店舗のコンセプトやメニューは、OMIのメンバーが中心になって開発した。小崎則彦さんは「相差町は日本で一番、現役の海女が暮らしている町。古来から海女が祈願に訪れる『石神さん』と呼ばれる神明神社は、女性の願いを一つかなえてくれると、女性グループの観光客が多い。今回、OMIを結成して一つの事業を軌道に乗せられたことで、地域づくりについて考えられるようになった」と話す。今後は外国人観光客にも狙いを広げていく。主なターゲットは中華圏をはじめ、欧米豪と「幅広く相差町の魅力を伝えていきたい」と小崎さんは話した。

今伝えたいこと

野村 秀光代表理事

 相差町は、昔から地元の海女に信仰のあった『石神さん』をはじめ、日本一海女が多い町として知られる地域だ。私は商工会議所の役員として30年以上相差町の観光振興に取り組んできたが、地域DMOに認定されたことで地元の観光振興に対する熱は一層高まっているように思う。

 今後も日本文化遺産登録されている海女文化を大切にし、行政とも連携しながら世界にもPRし、相差・鳥羽エリアのために尽力していきたい。


法人名:(一社)相差海女文化運営協議会
設立年月:2009年1月30日(2017年6月1日法人化)
所在地:三重県鳥羽市相差町1238

参加自治体・企業・団体:鳥羽商工会議所、相差町内会、相差観光協会、相差旅館組合、相差民宿組合、鳥羽磯部漁業協同組合相差支所
年間延べ宿泊者数:国内 35万4616人/海外 2433人

関連記事

新着記事

  1. 2022-3-22

    バーチャルオフィスの利用急増 oVice、提供開始から1年半で利用数2000社に

  2. 2022-3-18

    第43回 2年ぶりの日本への帰国 厳しい検疫を体験【今日の中国】

  3. 2022-3-8

    展示会からウェビナー営業に切り替え コストダウン・二次利用可で「費用対効果高い」【リード獲得100本連載】A・R・P(神奈川県秦野市)

  4. 2022-3-3

    DMM.com、2022年度も約60業種のオンライン展示会を開催【オンライン展示会】

  5. 2022-3-1

    認知向上のため新聞に広告出稿、DMMオンライン展示会では93社にリーチ【リード獲得100本連載】 画屋(大阪府豊中市)

  6. 2022-2-17

    オンライン営業が一般化 ウェビナーやウェブ広告からリードを獲得 @関西 総務・人事・経理Week

ページ上部へ戻る