長引くロックダウンでオンライン教育が充実 @イギリス・ロンドン【1月13日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】
- 2021/1/15
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イギリスでは、エリザベス女王を含む80歳以上の高齢者を中心に、240万人がワクチン接種を受けた。一方で、12日の新規感染者は4万5533人、死者数は今までで2番目に多い1243人と感染拡大が続く。13日からは、アイルランド以外から入国する際に、72時間以内の陰性証明が必要になった。違反者には、500ポンド(約7万1000円)の罰金が科せられる。輸送関係者や11歳以下の子ども、PCRの検査施設のない国からの渡航者は免除となる。自己隔離は、高リスクの国は10日間、その他は義務ではないとしている。
ロンドンでは30人に1人が感染したとされ、医療がひっ迫していることから、緊急事態宣言が出された。長引くロックダウンや規制強化への懸念から、スーパーマーケットなどの入店時に、マスク着用を求める動きが加速した。また、警察の取り締まりも強化され、一部で行き過ぎた対応が問題となった。外出や運動のルールは、詳細が発表されていないにも関わらず、「ベンチに座った」「コーヒーを持っている」など、独自の解釈により罰金を科す事例が出たためだ。
市内の多くの教育機関は、オンライン授業に切り替えており、中学生以上はオンラインツールにてリアルタイムで授業を行う。小学生はリアルタイムではなく、ビデオを閲覧する方法が一般的で、教員が毎日動画を撮影して提供する学校もある。
BBC(英国放送協会)は、運営する教育サイト『BBC bitesize』とテレビ放送にて、年齢や科目、地域別に自宅学習用のオンライン教材を提供している。動画やアニメ、クイズ、ゲームのほか、お菓子作りに算数を組み込んだり、海賊をテーマにしたりと、子どもの興味を引く内容だ。日々のレッスンに加えて、復習コンテンツ、試験や進学のサポートなども配信する。特定のキャリアのユーザーはBBCを無料視聴できたり、自宅にブロードバンド環境がない場合には、スマートフォンのデータを無制限に利用ができたりと、政府からの支援も発表された。
運動トレーナーのジョー・ウィックス氏は、今回のロックダウンを受け、YouTubeで子ども用のレッスンを提供している。1度目のロックダウンでも、週5日の配信を続けており、新型コロナの影響下でも運動習慣の大切さを伝えている。先が見えない状況であるが、毎日を健康に過ごしていきたい。