ゴム手袋の工場で大規模クラスター発生 @マレーシア【12月5日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】
- 2020/12/8
- マレーシア, 新型コロナウイルス世界の反応, 新型コロナウイルス関連記事
マレーシアでは11月23日、センラゴール州メルに位置する、ゴム手袋製造で世界最大手のトップ・グローブにてクラスターが発生した。その日の国内の新規感染者数は、過去最多の2188人で、そのうち1115人が同社工場の従業員だった。宿舎の衛生状態など、外国人労働者への不当な待遇が原因となり、短期間に感染が拡大としたとみられる。
今回のクラスターにより、同社の28カ所の工場のうち、16カ所は2週間の閉鎖に追い込まれた。保健省は、周辺住民への影響を考慮して、全従業員7000人のPCR検査を実施することを要請した。これは、今までに発生したクラスター334件のうち、119が職場で発生しているためだという。度重なるクラスターの発生により、10月31日には3万1548人だった感染者数は、1カ月あまりの期間で、5万8847人へと急増した。
クアラルンプールとセランゴール州では、12月20日までソフトロックダウンが延長される。一方で、多くの州では12月6日より、「ソフトロックダウン=条件付き行動制限令(CMCO)」が解除され、ロックダウン解除の状態に近い「経済再生の行動制限令(RMCO)」となる。
7日からは、警察や軍が設置した検問所やバリケードは解除され、娯楽以外の目的であれば、移動許可証の取得なしで州内の移動ができる。しかし、同じ州であってもソフトロックダウンと強制ロックダウン(EMCO)の地域が混在している場合は、行き来することができない。また、年度末の長期休暇、クリスマスや新年などのホリデーシーズンを前に、帰省やホテルの宿泊も可能となった。国防大臣によると、経済再生と健康のバランスを考慮し、ロックダウンを緩和する選択に至ったという。