ドライバー不足で供給できず、ガソリン不足が深刻化 @イギリス・ロンドン【9月29日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】
- 2021/10/2
- イギリス, 新型コロナウイルス世界の反応, 新型コロナウイルス関連記事
イギリスではガソリン不足が深刻化し、ガソリンスタンドには連日行列ができている。車道にあふれた車が渋滞を引き起こしたり、複数のポリタンクを持参して給油する人が増えたりと混乱が続く。SNSでは「どこにガソリンがあるのか教えてほしい」という投稿が目立った。
ガソリン不足の背景には、新型コロナウイルスとEU離脱でトラックドライバーが不足し、供給が滞る可能性があることを、複数の新聞社が発表したことが影響する。多くのガソリンスタンドは、1人30ポンド(約4500円)までに給油を制限して販売する。政府は十分な量のガソリンを確保しているため、必要以上の購入を控えるよう呼びかけている。
イギリス電力ガス市場局は10月から、ガスと電気料金の値上げを発表した。経済活動の再開や、冬に向けてガスの需要が急増することが主な理由だ。他にも、ロシアが生産用を減らしたこと、ガスのプラットフォームをメンテナンスでの停止していること、9月は例年ほど風が吹かずに風力発電が少ないといった原因も挙げられる。新型コロナ下で国内のエネルギー事業者が4社、破産申告をしたことで、業界の危機感があらわになった。
政府からの助成金や支援金の受給額が、減額される計画が進む。コロナ下で受給者が増加しており、財政のひっ迫が懸念されていた。社会福祉の対象縮小と、ガスや電気料金の値上げに伴い、暖房を使用せずに冬を過ごす家庭が増えることが予想されており、子どもたちの安全が不安視されている。
国内ではロックダウンの解除後に、430万人がマスクの着用をやめた。マスクの着用率は、5月には人口の98%だったが、9月5日には89%に減少した。
新型コロナのブースター接種が始まり、接種した83%の人に副反応が出たことが分かった。腕の痛み、疲れ、だるさを感じる人が63.7%、頭痛が48.4%だった。ファイザー製のワクチンが使用されており、2回目の接種から6カ月以上が経過していれば、3回目が接種できる仕組みだ。