出展者の口コミ、前編はこちら

まつたけの商材に関心が集まる

大東通商（東京都荒川区）

　エネルギー・海運・不動産・レストランビジネス・人材派遣の総合商社。8年前に初出展して、それ以来2回目となる。今回は加工済みの冷凍食材をメインに展示した。ブースに来場したのは問屋、外食関連、スーパーの関係者が中心だ。

　業界の動きとして、内食用のスーパーの総菜やデリカ系は好調だ。しかし外食での売上が下がっているので、我が社の業績としてはプラスマイナスゼロというところだ。特にまつたけなどの季節商材は、従来飲食店での需要が多かったため、業績的には痛い。

　しかし今回、まつたけに興味を持ってくれた来場者が意外に多い。この「シーフードショー」にまつたけを持って来ている会社は珍しいのか、逆に関心を持ってくれた。まつたけに関する話が一番多かった。我が社の商材に関心を持ってくれる来場者が多く、とても手応えのある展示会だったと思っている。

パートナーになりうる同業他社と知り合えた

オーシャンソリューションテクノロジー（長崎県佐世保市）

　漁業者向けのソフトウェアを開発しており、今回初出展した。展示したのは漁業者支援サービス「トリトンの矛」。長年蓄積されたベテラン漁業者の経験や技術、勘をデータ化することで、 生産性の高い漁業を実現するのが狙いだ。来場者は、自治体の関係者が多かった。その他、我が社が顧客として想定していない流通加工業の関係者も興味を示してくれた。「トリトンの矛」を用いることで、トレーサビリティの実現が可能になり、消費者の安全につながるとのことだ。

　3日目の午後までで、300人ほどと名刺交換ができた。手応えとしては、出展してよかったと感じている。ブースへの来場者だけでなく、漁業のIT化を推進する同業他社の関係者と知り合えたのも収穫だ。いいパートナーになれるかもしれない。業界全体の課題解決に取り組む横のつながりができたのは大きい。

展示会を通じて商材のメリットがかなり浸透

大和製衡（兵庫県明石市）

　初出展のはかりメーカー。我が社は食品工場で使われる、組み合わせはかりがメイン商材だ。食品メーカーが一番の顧客になる。2014年に魚の脂や鮮度を測れる装置を開発し、展示会を通じて漁協や食品メーカー、加工メーカーなどにはかなり浸透してきた。今後は水産関係者の中でも、スーパーなどの小売りや流通の分野に広めていきたいと考え、PRしている。

　魚の脂は、人間で言えば体脂肪だ。今まではこれを目利きだけで判断していたが、それでは製品の均一化が図りづらい。現場の需要は、鮮度を知ること。特に切り身になると鮮度は分かりづらいが、我が社の装置であればそれが分かる。流通や小売りの現場では今、この需要が高まっている。

　前回と比べれば圧倒的に少ないが、想像以上に来場者が多いと感じた。特に初日、2日目は多かった印象がある。

意識高い来場者多く、手応え120%

新生水産（千葉県船橋市）

　マグロを中心とした水産物を販売・製造・輸入している。4年前に自社でマグロの加工製品を作り始め、それをアピールするために初めて出展した。来場したのはスーパーの関係者が多い。その他、寿司店や海鮮系居酒屋など外食関係者も来てくれた。

　来場者が関心を示したのは、マグロのパック製品だ。我が社で加工、スライス、包装までしたものをスーパーなどの小売店に卸している。もともと業務用のみ扱っていたが、小売り現場の需要や要望を受けて始めた取り組みだ。手応えは120％。意識の高い人が来場しているので、とても前向きないい話ができた。出展してよかったと思っている。

食品メーカーの関係者が来場

ヤナギヤ（山口県宇部市）

　食品加工機械全般を扱っている。10回以上出展しているが、今回はフライヤーと魚肉採取機を展示した。主に食品メーカーの関係者が来場した。今、食品工場の現場で求められているのは省人化や作業軽減につながるものだ。今回、出展したのは省人化というよりも、製品の均一化、クオリティの向上につながるもので、引き合いもそれほど良くはない。

　食材に興味を持つ来場者が多く、我が社のような機械に関心を示す来場者は少ない。もともとブースに訪れる人はそんなに多くはないが、今回はさらに減った。前回の半分か、それ以下かもしれない。名刺交換は1日10社前後。例年は20～30社ほどだ。リアルの展示会は積極的に出展しており、営業活動においては重要な場になっている。