8月に入り新規感染者数が急増 国内1000人超が続く@タイ・バンコク【8月18日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】

 タイでは観光産業への打撃が深刻化している。これまで新規感染者数も減少傾向にあったが、8月に入ってからは一転、国内の新規感染者数が連日1000人を超えている。日本から帰国したタイ人が空港での検査で陽性反応が出たケースもあり、日本からの入国は今後さらに厳しく制限される可能性もある。

日本人観光客受け入れ再開の目途立たず
年内は外国人観光客の受け入れなし

▲外国人に人気の観光スポットは、今は国内のタイ人がわずかに訪れるだけ

 タイでは7月以降規制が緩和され、日本からのビジネス関連の入国受け入れが限定的に再開されていた。7月下旬にはタイの観光・スポーツ大臣が、9月からは日本人観光客の受け入れを段階的に解禁していくことを明らかにしたと共同通信が報じたが、8月中旬に一転し、現政府観光庁長官が「2020年内の外国人観光客の受け入れはない」と発言したと地元英字新聞のバンコクポストが報道した。実際、タイでは航空機の乗り入れ規制も無期限延長となっており、現地ウェブメディアでは政府観光庁の副長官が「外国からの観光客が入国できるようになるのは21年以降になる」と発言したと報じている。

 タイで小規模な旅行代理店を営む日本人に話を聞くと、今後の見通しは厳しいようだ。「4月ごろに観光庁に預けていたライセンス預託金のうち7万バーツ(約25万円)が戻ってきたが、経営的には焼け石に水だ。小規模の旅行代理店では人知れず倒産しているところもあるのではないか」と話した。日本人観光客の受け入れは21年の再開が見込まれているが、さらに遅れて22年にずれ込むと予想する関係者もいる。今後さらに倒産に追い込まれる企業も出てくるかもしれない。

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