新規感染ゼロ続くタイ 規制緩和で飲食店も営業再開 @タイ・バンコク【8月5日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】

▲自主的に外出自粛を続ける人も多く、土曜日でも以前と比べると人通りが少ない

日本人向け和食店は客足伸びず

 これまで新規感染者数も減少傾向にあり、規制も徐々に緩和され、飲食店もほぼ通常通りの営業に戻るようになってきた。しかし、客足は従来通りには戻っておらず、経営的な苦境は続きそうだ。

 飲食業で特に明暗を分けているのが、ターゲットとする客層が国内かどうかだ。タイ人向けに営業を展開している店舗では、徐々に客足は戻り始めている。バンコクにある日本式居酒屋でも、タイ人向けに営業している店舗では客入りも通常時の8割程度に戻っている。一方、日本人向けに営業している飲食店では、ほとんど客足が戻っていない。

 タイでは海外からの入国を段階的に解禁しているが、まだまだ入国にあたってのハードルは高い。また、既に入国している長期滞在中の日本人もいるものの、外出を極力避ける人が多い。バンコクにある焼鳥専門店の日本人マネジャーは「以前のように日本人メインに営業するなら、元通りになるにはもっと時間がかかるだろう。バンコクの和食店がすぐに売上を伸ばすなら、ターゲットをタイ国内に切り替えることが必要になる。手っ取り早いのは、タイ人のインフルエンサーに取り上げてもらうこと。実際に、タイ在住の日本人向けに営業していた老舗の有名和食店がユーチューバーに取り上げられ、今では行列店になっている」と話す。

▲一般的な飲食店でも経営を再開できない中、日本人向け飲食店はもっと厳しい

 タイでは日本食は高級料理として扱われているため、タイの和食店は総じて値段が高い。食材も日本から取り寄せなければはいらないものも少なくないためだ。観光客が激減し、タイ在住の日本人の客足も遠のいている中で、これまで通りの営業を続けていくことの難しさを感じている店舗は少なくないだろう。焼鳥店の日本人マネジャーは「食事会をリモートで済ませる人も増えてきた。日本に帰国すれば普通に食べられる日本食を、わざわざ店舗で高価な値段で食べる人は減っている。規制緩和で飲食店も営業できるようになったとはいえ、このままでは廃業に追い込まれる店もあるのではないか」と語る。

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