ロックダウンの解除で、観光地に客足が戻る @マレーシア・クアラルンプール【11月5日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】

▲平日にも関わらず人出が多かったアウトレット。屋外施設が多く人気だ

 マレーシアは10月31日、新型コロナウイルスのワクチン接種率が、成人人口の95%を超えた。一方で、1日あたりの新規感染者は5000人台後半で推移しており、接種率に対して感染者が減らない点が指摘されている。しかし、ワクチン接種が進んだことで、ロックダウンがほぼ解除され、観光地や商業施設はにぎわいを取り戻し始めた。マレーシア在住の記者が、クアラルンプール近郊のリゾート地についてレポートする。

 クアラルンプールから車で1時間、標高1600メートルの高原に位置する『ゲンティンハイランド』を訪れた。国内で唯一のカジノがあり、熱帯の国と思えない冷涼な気候が人気で、コロナ以前は東南アジア周辺国や中国、香港、台湾からの観光客も多かった。

▲カジノに入るにも『コロナ追跡アプリ』でQRコードのスキャンは必須となっている

 現在観光目的の入国は認められていないため、海外からの旅行者はいないものの、平日にもかかわらず、アウトレットの駐車場はほぼ満車だった。入店時には、追跡アプリでQRコードをスキャンし、ワクチンの接種証明を提示する。多くの店舗で、入店できる人数を10~20人に制限しており、人気店には行列ができていた。

 室内遊園地や映画館、カジノといった娯楽施設が集まるエリアでは、カジノのみ再開していた。入場時には、他の施設と同様にQRコードとワクチン証明書が必要で、入場者数を制限しながら営業していた。

▲この飲食店では最大入店人数が25人となっており、長い列ができていた

 飲食店も同じく、人数制限により長い列ができている店舗が多く、1時間以上待つ店舗もあった。ロックダウンが終わり、営業を再開したばかりのため、提供するメニューを制限している店舗も多く見られた。来場者は、店内で飲食ができるレストランであっても、屋外のテラス席を利用する人が多かった。クアラルンプールなどと比べて、涼しい気候であることが影響しているようだ。

 リゾート施設を運営するリゾートワールドゲンティン(RWG)は、1950年代に中華系移民のリンゴートン氏が一代で築いた。順調に施設の拡大を続け、国内外で人気の観光地だったが、新型コロナの影響で2020年度の第1四半期以降、6四半期連続で赤字となっている。小売店や飲食店など、多くの店舗で客足が戻った印象だったが、実際は入場制限のために混雑しているように見えたのかもしれない。

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