中長期で海外客の回復狙う
愛媛県の主要な観光資源は、瀬戸内海の島々、宇和海のリアス式海岸、西日本最高峰の石鎚山などの自然、四国八十八箇所巡りのお遍路さん、サイクリング等のアクティビティなどだ。日本最古といわれる道後温泉は、2019年1月から24年末まで本館を保存修理工事しているが、手塚治虫さんの「火の鳥」とコラボレーションした『道後REBORNプロジェクト』を実施し、道後温泉地域一帯でもアートプロジェクト『ひみつジャナイ基地プロジェクト』も開催した。2019年度の宿泊客数は前年に比べて10%程度増加した見込みだ。
DMOとして力を入れてきたのは、地域の観光資源を生かしたツアーだ。年間予算の1割を割き、主に欧・米・豪州向けに10本のツアーを作った。香港への営業活動も強化し、近隣圏と連携しタイへのプロモーションも強化している。
新型コロナウイルスの感染拡大により、観光業は大ダメージを受けている。早期回復が最優先であり、当面は国内市場での誘客促進に、自治体と連携して取り組む。だが、中長期では海外市場が有望であると考え、可能な範囲でプロモーション活動を継続するという。
今伝えたいこと
磯村 良幸エグゼクティブ・マネージャー
これまで、観光業界は訪日外国人旅行者数4000万人の達成という目標に邁進(まいしん)してきた。愛媛DMOもインバウンド客の増加を積極的に進めてきたが、新型コロナウイルスの影響により、経済活動が自粛・大ダメージを受け、状況は一変した。まずは国内旅行を回復し、地域の活力を取り戻すことが最優先になる。来るべき反転攻勢に向けて、コンテンツ造成等に着実に取り組みたい。
設立年月日:1992年7月
所在地:愛媛県松山市大街道3-6-1
参加自治体・企業・団体:DMOの「会員」としての登録等はなく、事業等に応じて適宜協働している。なお、観光物産協会としての会員は、県内20市町の他、観光協会、宿泊・観光施設、県産品製造・販売事業者等470以上が参加
年間延べ宿泊者数:国内 402万220人泊/海外 22万9530人泊
代表者:佐伯 要代表理事