暖冬と新型コロナの二重苦 @JAPAN SNOW EXPO

展示会名:JAPAN SNOW EXPO 2020
会期:2020年2月18日(火)~20日(木)
会場:パシフィコ横浜 展示ホールA・B
主催者:日本スキー産業振興協会、日本スノーボード産業振興協会
出展者数:75社
来場者数:4000人
出展者層:スキー・スノボ用品、アウトドア用品、降雪機、圧雪機、リゾート施設

オープンできないスキー場も

 スキーやスノーボード関連商品の展示会「JAPAN SNOW EXPO 2020」では、暖冬でオープンできないスキー場が多く、売上の減少を嘆く関係者が多かった。注目を集めたのは降雪機・圧設車メーカーのPRINOTHだ。業界シェアは日本でも高く、既に多くのスキー場で導入されており、雪の量を正確に測定して均一に圧雪したり、遠隔から作業位置や降雪作業を管理する技術が注目を集めた。日本の代理店を務めるJFEプラントエンジ(長野県上水内郡)の藤田真有さんは「初期投資は高いが人件費の削減になると好評。暖冬でオープンできないスキー場も多く、圧雪機より降雪機に関心を持つ来場者が多い。具体的な商談も数件あった。スキー場はオープンできないと信頼を損なうことになるため、暖冬で雪が少なくてもオープンできるよう、保険として降雪機に興味を持つ人は多い」と話した。

 靴の中に敷くインソールも来場者を集めた。毎回出展するインソール開発のホシノ(千葉県松戸市)には300人が集まった。展示したのは5本指や足袋タイプだ。日本人の足に合わせて開発した商品はリピーターも多い。「ブーツの多くは海外製なので、日本人の足には合わないことが多い。そのため、日本人の足にフィットするインソールを求める声は多い」(星野弘太郎社長)

 同じくインソールを展示したキューボイド(群馬県沼田市)にも、150人が集まった。従来のように土踏まずをサポートするのではなく、足の骨格バランスをサポートするのが特徴だ。プロ選手にも愛用者が多い。

 一方で、業界の将来性に対する不安も聞かれた。「スキー、スノーボード人口の高齢化が進んでいる。今年は新型コロナウイルスの影響もあり昨年より来場者が少なかった。健康な高齢者を増やすことで競技人口を増やしていかなければいけない」(キューボイド・金澤公彦社長)

 訪日外国人客の減少も影響を及ぼしている。北海道のニセコでスキー板を製造するNAC(北海道虻田郡)の内山章さんは「日本の製品は海外からも人気が高く、ここでも例年日本製品に注目が集まる。以前はシンガポールや香港などアジア圏の人が多くブースに来た。だが今年はほとんど姿を見ない。新型コロナウイルスの影響もあるのだろう」と話した。

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