観光業に打撃 中国からの観光客が8割減少 @タイ・バンコク【3月11日/新型コロナウィルスの影響・現地レポ】
- 2020/3/15
- タイ, 新型コロナウイルス世界の反応, 新型コロナウイルス関連記事
タイでは、1月の後半に中国人感染者の発症が相次ぎ、危機感が高まった。2月上旬に一時収まりかけたが、その後、日本から帰国したタイ人が感染していることが分かり、2月中旬から3月初めまで、日本に対してネガティブな報道が続いた。その後、韓国やイタリアの感染者が爆発的に増え、日本の話題は少なくなった印象だ。
観光が大きな外貨収入源となっているタイだが、中国政府の命令で中国では団体旅行ができなくなり、タイに渡航する中国人旅行客が激減した。中国人は例年諸外国の中で最も訪問人数が多く、月間で100万人を超えることもしばしばだ。タイの入国管理の統計によると、2019年2月は108万6647人の中国人が訪れたが、2020年2月は17万840人と84.3%減少した。日本からの旅行客も2019年2月には16万8214人だったが、2020年2月は14万568人に減った。とはいえ、中国ほどのインパクトはない。
これまでもSARSや鳥インフルエンザといった感染症が広まったが、今回の新型コロナウイルスに関してはヒステリックなまでにタイ人も反応している。タイではFacebookやInstagramなどのSNSが人気で、情報拡散にはスマートフォンが大きく影響しているようだ。
タイ人たちは海外への渡航だけでなく、週末などの外出も避けるようになった。イベントは軒並み中止となり、商業施設などへの買いものは必要最低限に控えている。