「おいしい水、飲みに来て」
利根川源流の飲水スポットを記した地図を配布
「おいしい水が飲める町」。群馬県みなかみ町が観光客を呼び込むために考えた切り口だ。みなかみ町には関東平野を流れる利根川の源流があり、町内の水道にも使われる。軟水で、健康と美容にもいいという。2017年に誘致宣伝委員会を立ち上げ、みなかみの水を活用した誘致方法について議論を重ねた。「水はみなかみ町の宝。温泉や多用なアクティビティ、農産物なども全てこの町の観光の宝だ」(深津卓也代表理事)
観光客向けに町内の自由に飲むことができる場所をまとめた地図「Minakami Oasis」を作り、谷川岳を望む「谷川ポケットパーク」や谷川富士浅間神社など、みなかみ町自慢の水を味うことができる場所を紹介する。町は2017年に「ユネスコエコパーク」に認定され、町全体で自然を生かした地域振興にも取り組む。「今後は世界が認めた『ユネスコパークの町みなかみ』を発信していきたい」(深津代表理事)
18年、協会はDMOに認定され、観光振興に向け組織も改変した。ブランド、デジタルマーケティング、2次交通、企画造成、誘致宣伝、源泉保護、インバウンド、観光人材育成の8分野で委員会を設立し、各委員会に専門人材を配置して観光振興に注力をはじめた。ブランド委員会はロゴマークやポスターをつくった。デジタルマーケティング委員会は1分程度のPR映像を製作した。インバウンド委員会は台湾、タイ、インドネシア、オーストラリアの4カ国に照準を合わせ、観光展に出展し、観光業界関係者を招待した。
今伝えたいこと
深津 卓也代表理事
国内のターゲットを20~30代の女性としていたが、今後は「30代の関東在住の女性」に絞り込むことにした。30代女性になると仕事や家庭が比較的安定し、時間やお金にゆとりがある。仕事や家庭のストレスを発散させるには、みなかみ町の温泉や大自然を満喫するのが最適。三世代にわたる家族で来る人も多く、リピーターにもつながりやすい。海外は台湾、タイ、インドネシア、豪州、上海を中心にPRしていきたい。
設立年月:2018年10月
所在地:群馬県利根郡みなかみ町月夜野1744番地1
参加自治体・企業・団体:協会会員287(2018年4月1日現在)
年間延べ宿泊者数:国内 112万人/海外 3万人
代表者:深津 卓也代表理事