進出6年現地向け商品開発に着手【海外展示会挑戦記】セイカ食品

  • 2020/2/28

セイカ食品(鹿児島県鹿児島市)
@Winter Fancy Food Show(米)、FOOD TAIPEI(台湾)

ボンタンアメを世界に輸出

 ボンタンアメが有名な菓子・冷凍食品メーカー、セイカ食品(鹿児島県鹿児島市)は6年前から、海外市場開拓のために海外展示会に出展を始めた。米・サンフランシスコの「Winter Fancy Food Show」と台湾の「FOOD TAIPEI」は継続出展している。

 年商300億円の中心は、菓子、アイスクリーム、冷凍食品の製造卸売だ。海外向けには菓子類をPRしているが単発の注文が多く、輸出量が安定せず、海外売り上げは微々たるものだ。「現地の小売業者や商社から不定期で注文が来る。日系スーパーは販売の可能性が高いが、数量が限定的だ。だが、そこから認知度を広めないと、現地の店舗に納入することはないだろう」(中島志伸さん)。

 輸出金額は中国向けが大きく、米国、台湾が次ぐが、額に大きな差はない。

 海外進出6年の経験をもとに今年、海外向けの製品を開発する予定だ。包装も現地で受けるデザインに工夫する。「ボンタンアメはオブラートに包まれているが、海外の人は食べられることを知らず剥がそうとする。海外文化を知り、現地の要望に合わせないと売れないと痛感した」(中島さん)

 輸出では賞味期限も大切だ。ボンタンアメの賞味期限は8カ月だが、1年欲しいと言われることが多い。ヨーロッパでは出荷から店頭に並べるまで3カ月かかることもあり、賞味期限は重要視される。ボンタンアメの売上は十数年、ずっと横ばいだ。西日本での知名度は高いが、関東以北では流通していないことも多く、国内では北関東や東北地方の市場を開拓し、売り上げを維持している。

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