タイでは在庫を返された【海外展示会挑戦記】タツネ
- 2020/2/1
タツネ(栃木県足利市)
@STYLE Bangkok Fair(タイ)、中国華東輸出入商品交易会(中国)
浴用ボディウォッシュタオルメーカーのタツネ(栃木県足利市)は、海外向けブランド「バスローラン」の発売をきっかけに、タイのライフスタイル見本市「STYLE Bangkok Fair」に初出展した。現地では100枚が売れ、地元バイヤーとのつながりができた。商談を進めるのはこれからだ。過去には「中国華東輸出入商品交易会」への出展経験もある。
海外には20年前から力を入れる。国内で開催される「東京インターナショナル・ギフト・ショー」や「国際化粧品展」に出展し、積極的に海外企業とのマッチングの場に参加した。その結果、海外バイヤーとつながり販路を広げた。
海外メーカーのOEMやODMが中心で、韓国、シンガポール、台湾、マレーシア、イラク、トルコ、ロシアの企業と取引がある。年商7億円のうち海外比率は3割で、特に取引の多い韓国では約2億円を売り上げる。「海外販路を広げることができたのは、同業他社が海外市場への進出に消極的だったからだ。同業は安価に受けることはできても、海外から入る大量発注に対応できない。奪われた取引先が戻ってくることも多い」(田部田康弘さん)
自社ブランドで海外展開したのは、ボディタオル文化が定着していない国に対応するためだ。市場ができていない国では、「バスローラン=体を洗うタオル」というイメージを定着させ、市場を一挙に獲得しようと考えた。
だが、タイでは習慣の違いに苦労した「タイ市場は小売店の立場が強い。売れないと在庫を返されてしまう。市場が無い上に、物価は日本の3分の1なので割高になる。簡単に売れるわけではない。」(田部田さん)。今後はインドにも進出する予定だ。