刺し身の試食で取引始まる GOT Japan(東京都中央区)【海外展示会挑戦記】
- 2018/10/14
- アメリカ(北米), ジェトロ(日本貿易振興機構), 農畜水産
▲GOT Japan(東京都中央区)竹田 浩克社長(48)
GOT Japan(東京都中央区)
@ボストン・シーフードExpo
築地の生鮮鮮魚を輸出するGOT Japan(東京都中央区)は、創業2年目に「ボストン・シーフードExpo」に出展した。竹田浩克社長がアメリカで水産関連の仕事に携わっていたことから、日系レストランや日系スーパーに商品を卸している。年商は約5億円で、ハマチ、タイ、シマアジ、カンパチなどメジャーな魚を中心に80種類ほどを扱う。
アメリカでは生マグロの流通が整っていることもあり、マグロの取り扱いはごく一部だ。
海外との取引が売り上げの100%を占めるため、アメリカの展示会に出たのも、販路を拡大するのが目的だった。ジェトロブースでの出展だったが、試食を充実させたことで、同社の前には行列ができた。行列の効果もあったのか、アメリカのレストランや鮮魚店、シンガポールの卸業者との取引が始まった。「ブースでは生の刺し身を食べてもらうように工夫した。試食した人が別の来場者を呼んでくれた」(竹田社長)
「ボストン・シーフードExpo」にはアジアやヨーロッパからも来場者が集まる。レストランオーナーや生産者、輸出業者、水産加工機械や流通など、水産業に関わる人が多い。
今後、竹田社長が開拓を狙うのは、ヨーロッパだ。アジアは競合の進出が行きわたっているが、欧州は規制が厳しいためにハードルが高く、開拓の余地がまだ残されているからだ。