ビジネスデイは海外来場者が4割を占めるアニメ産業の展示会 @AnimeJapan

展示会名:第6回 AnimeJapan(アニメジャパン)
会期:[一般]2019年3月23日(土)・24日(日)
   [ビジネス]2019年3月25日(月)・26日(火)
会場:[一般]東京ビッグサイト 東1~8
   [ビジネス]東京ビッグサイト 会議棟
主催:(一社)アニメジャパン
出展者数・小間数:163社・1040小間(ビジネスデイ:60社・75小間)
来場者数:14万6616人(ビジネスデイ:3193人)

▲アニメ作品を買い付けに世界各国から来場者が訪れた

 アニメ産業の展示会「Anime Japan」では一般向けの会期終了後、翌日から2日間ビジネスデイが設けられた。日本のアニメをそれぞれの国で放映・配信しようと海外のテレビ局や映像配信会社が多数訪れた。主催の(一社)アニメジャパン(東京都港区)によるとビジネスデイ来場者の4割程度が海外来場者だったが、その比率は前回から大きく変わっていないという。6回目の開催で、アニメを買い付ける商談会の場として出展・来場者双方に認知が進んだようだ。

取引の中心は放映・配信権

▲2日間で40人のバイヤーと商談を行ったGREE(東京都港区)

 GREE(東京都港区)は間もなく公開を控える新作アニメの海外配信先を開拓するために出展した。ブース来場者は自国で映像を配信するプラットフォームを持つ海外の企業が大半で、2日間で40人のバイヤーと商談を行った。アニメはまだ放映前だが、バイヤーはウェブサイトで作品の情報を確認しており、事前にアポイントを取ってやってくる人がほとんどだった。

 今回の新作は作品投稿サイトで人気が出た漫画が元になっている。GREEはアニメ化に必要な費用の一部を出資し、海外バイヤーにコンテンツの配信を許可する権利を持つ。国内での配信や、グッズの製作を許可する権利は他の企業が所有しているため、会場でも海外の配信会社だけを相手に商談を行った。

▲中国の映像配信会社Kacaは日本のアニメメーカーとの提携を求めて出展

 日本の作品投稿サイトは海外バイヤーの間でも知る人が多く、今回の来場者が公開前にもかかわらず作品を買いに来ていたのは、作品の中身をある程度知っていたからだ。ただ、国によって放送・配信できる内容が異なるため、商談では規制の対象になるかを確認することが多いという。

 プラモデルやフィギアのメーカーから、アニメのオリジナル作品制作も始めた壽屋(東京都立川市)は、6月末に映画公開する「フレームアームズ・ガール」の権利を販売するために出展した。タオルのようなグッズや、登場するキャラクターを使ったスマホアプリをつくろうとする企業が販売対象となる。

 中国や欧米のバイヤーが多いのは日本のアニメが、それぞれの国ですでに安定した人気があるからだ。やはり、映画公開が決まっていることを知っているバイヤーが、何かしらの権利を購入することを目的に事前にアポイントを取ってくることがほとんどだった。

 「ヤッターマン」「いなかっぺ大将」などの往年の人気アニメを多数製作したタツノコプロ(東京都武蔵野市)にも、国内外から2日間で80人ほどのバイヤーが訪れた。来場者は既に取引のある相手が多かったが、新たに商品化・配信できる作品が増えていないかを確認しに来る人が多かった。

▲雑貨メーカーのレトロバンク(東京都港区)にはライセンスを持つ海外企業からグッズ製作の相談を受けた

グッズへの関心も大

 アニメそのものの権利販売だけではなく、関連サービスを提供する企業の出展も多く見られた。

 翻訳会社のラパン(東京都港区)は、アニメやゲームを専門に扱う。国内海外を問わず作品制作会社が、適切な翻訳がされているのか確認するために相談に訪れるという。60人ほどがブースに来たが、「今年は東南アジアの人の増加が目立った」と坂本直樹社長は話した。

▲耳が聞こえない人のために字幕をつけたり、目が見えない人のために番組内での様子を声で説明する、バリアフリーサービスにも関心が寄せられたという日本映像翻訳アカデミー(東京都中央区)

 同じく翻訳会社の日本映像翻訳アカデミー(東京都中央区)では、多言語対応を求められることが増えている。以前は、英語、中国語に翻訳できれば事足りたが、今は1つの作品を10カ国語程度に翻訳することが多くなっているという。

 アニメのキャラクターを使った洋服を製造販売するバロックジャパンリミテッド(東京都目黒区)のブースには、アニメやコスプレのイベント主催者や、ECサイトの運営者が訪れた。2日間で100人程度が集まったが、7割程度が海外バイヤーだった。アジアや欧米が中心だが、今年はロシアや中東からもバイヤーが訪れた。


作品買い付けの場として世界で認知広がる

 主催者は海外来場者について数えていなかったが、担当者は「目算ではビジネスデイ来場者の4割程度が海外からの来場者だった」と話した。ビジネスデイに限っては昨年に比べて来場者数、海外来場者比率とも大きな変化はないということだ。(一社)アニメジャパンの西山洋介総合プロデューサーは、「このイベントがアニメ作品を買い付ける商談の場所として、世界的に業界関係者に対する認知が進んだと感じる」と話した。

 一般デイに関しては、海外来場者の増加を指摘する関係者が多かった。昨年から始まった海外向けのオンラインチケットの販売枚数は、前年比で3割増加した。

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