▲機械要素技術展では加工技術をPRした
ダイニチ(岐阜県可児市)
@MD&M West(米)
年商4億円の金属加工メーカー、ダイニチ(岐阜県可児市)は、5年前から海外展示会に出展する。指先に乗るほど小さな医療機器を展開するためだ。大規模な医療機器展を選び、カリフォルニアの「MD&M West」(米)、上海と深圳の「ICMD」(中)、デュッセルドルフの「COMPAMED」(独)に出展した。パビリオンの合同出展ではなく単独で、同じ展示会に続けて出展した。来場者の印象に残りやすく、知名度を上げられると考えたからだ。
海外の展示会に出ると、世界のトレンドや企業のつながりが見えてくる。新たな需要を製品に反映することもできる。日本の展示会でも、海外で需要が高かったものを海外バイヤーにアピールできた。
「海外の企業とは、展示会でしかつながれないと思ったほうがいい」(谷佳憲常務取締役)。ネームバリューがなければ相手にされにくい上、中国やアメリカは広すぎて電話をかけて飛び込み営業などできない。展示会は、費用はかかるが、確実に目的の担当者と出会うことができる。アメリカと中国では試作レベルで取引が始まった。海外売り上げは約200万円だが、今年は500万円を見込む。
海外展示会には、社員3人、通訳2人で参加する。ドイツやアメリカでは交通費と一週間分の滞在費、ブース施工費などで約300万円かかる。中国でも小間代は9㎡で50万円かかる。ブースは、毎回、現地の日本人が経営する施工会社に依頼して70~80万円ほどだ。