▲Asia Beauty EXPOの会場で行われたヘアショーのステージ

Asia Beauty EXPO(ABEX)

理美容室向けに商材を卸す代理店の団体、全国美容用品商業協同組合連合会が主催する、理美容師向けの展示会。美容学校に通う学生も集まる。会場には美容室で使われる商材メーカーが出展するスペースと、有名美容師によるヘアショーを開催するショーステージが設けられる。6月25、26日にパシフィコ横浜で4年ぶりに開催され、149社471小間が出展した。

外国人美容師 5000人来日【Asia Beauty EXPO @パシフィコ横浜】

▲美容師5人組は中国語しか話せなかったがABEXを満喫していた

理美容師や美容学校の学生などヘア業界の関係者が集まる展示会「Asia Beauty EXPO(ABEX)」に、中国を中心に海外からの来場者が5000人訪れた。有名美容師が会場内のステージでカットを披露する有料のヘアショーは、会期3カ月前に1万500席分のチケットが完売し、その5分の1を外国人が占めた。2000年ごろからアジア各国でヘアショーや講習会を行ってきた日本の有名美容師は、今や現地で高い知名度を持つ。日本の美容業界が、若きアジアの美容師たちを動かしている。

ABEXの会場に設けられたステージでは、20人の有名美容師による10枠のヘアショーが行われた。1枠につき1050枚の前売りチケットが5940円で用意され、会期3カ月前にほぼ完売した。チケット購入者の5分の1を占めた外国人来場者は、SNS、ウェブサイト、主催者が作ったタブロイド判のフリーペーパーを通じて情報を集めた。

ABEXが発信する公式情報は、英語を補完的に使っているものの基本的には日本語で書かれていた。外国人来場者の大半は中国本土から来場した人たちだ。主催の全国美容用品商業協同組合連合会には、日本語のフリーペーパーを求めて中国の代理店から発注が相次いだ。文章の説明を読まなくても写真を見ればわかるほど、日本の有名美容師は中国美容業界でも顔を知られていた。

▲櫛の専門店、y’s parkでは、外国人がスマホを見せて商品を購入していた

世界的に有名な日本人美容師の草分けであるpeek―a―boo(東京都渋谷区)の川島文夫氏をはじめ、2000年頃から韓国や中国でヘアショーやカット講習を行う美容師が現れた。サロン向けの商材メーカーが、商品のプロモーションに彼らを起用したからだ。ABEXの会場で川島氏ら3人の美容師を囲んだディナーショーは、5万4000円で前売りチケットを販売したが、発売から間も無く400枚が売り切れた。そのうち1割強は外国人だった。

美容は教育事業

▲ABEXの総合プロデューサーを務めた桂良一氏

今回のABEXで総合プロデューサーを務めた桂良一氏は、「美容は教育事業」だと話す。中国で美容サロンチェーンを経営するGiango Boさんは、提携する日本の美容室に中国人美容師を研修に出している。一人当たり80万円程度の出費だが、帰国後、日本式のカットを身につけた美容師はそれ以上の利益をもたらすという計算だ。

中国のヘア業界では、美容師向けの研修事業が好調だ。4泊5日で日本を訪れ、美容師による技術講習を受け、人気サロンで髪を切り、美容商材を購入して帰国する研修旅行を20万~25万円で販売する。30~40人が参加するツアーが、月に2、3組日本に来ている。上海にはこのような研修旅行を販売する会社が少なくとも8社あると言われる。

日本では美容学校を卒業した美容師が髪を切るまでに、有名サロンなら5年程度かかり、サービスを限定した低価格店でも1年半程度を要する。顧客単価は技術による部分が大きいため、美容師が売り上げを伸ばすためには研修が必要ということだ。

日本のヘア文化がアジア一帯に広がれば、それぞれの国でさらに多くの外国人美容師が日本を目指すようになる。「美容業界が世界に対する発信を続ければ、アウトバウンドとインバウンド双方の経済効果を今後も生み出し続ける」(桂氏)


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国際イベントニュース 編集長 東島淳一郎国際イベントニュース編集長 東島淳一郎
2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。

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