新規感染が1日10万人を超え、ロックダウンも視野に @イギリス・ロンドン【12月22日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】
- 2021/12/25
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イギリスでは、新型コロナウイルスのオミクロン株が猛威を振るっており、1日あたりの新規感染者数が10万人を突破した。教師やスタッフが不足しているため、いくつかの学校は1月上旬はオンライン授業を行うと発表した。飲食店ではスタッフ不足で営業ができなかったり、利用客が予約をキャンセルしたりと、再び厳しい冬を迎えている。一方で、人材不足を解消するため、濃厚接触者であっても、ワクチン接種を完了し、PCR検査で陰性であれば、10日間の自己隔離を7日間に短縮できることが決まった。
感染症対策として、イベント参加時にワクチンパスポートの提示を求める『プランB』が実施されているが、感染拡大が止まらないため『プランC』への移行が検討されている。飲食店ではNHS(国民保健サービス)の追跡アプリでチェックインすることや、全ての屋内エリアでマスク着用が必須となる。多くのイベントで、ワクチンパスポートの提示が必要になるなど、より厳しい内容だ。
イングランドは、さらに感染状況が悪化した場合に備えて、ロックダウンや規制強化など、3つの選択肢を検討している。1つ目は、屋内の交流を制限する。2つ目は、社会的距離の確保に加えて、屋内での交流を禁止し、飲食店は20時に閉店となる。3つ目は、完全ロックダウンだ。
ロンドンの金融街では、在宅勤務の推進で出勤をする人が減り、飲食店や公共交通機関の利用者が大幅に減少した。すでにロックダウン期間と同様に閑散としているが、政府からの支援は出ないという。
記者の子どもが陽性に 一家で毎日検査を実施
新型コロナの感染者が増加の一途をたどる中、記者の8歳の子どもが感染していることが分かった。クリスマス休暇が目前の最終登校日に、子どもの友人が陽性になったと連絡を受けた。子ども自身に全く症状はなかったが、ラテラルフロー(抗原)検査では陽性の結果が現れた。
感染が疑われる場合は、自宅で30分で検査ができるラテラルフロー方式を実施し、陽性の場合はさらにPCR検査を受けなければならない。17日に陽性が判明した後、18日にPCR検査の手配をした。人手不足で郵便配達が遅れているため、20日にPCR検査のキットが届いた。自宅で検査をして送り返すと、24~48時間以内に結果を受け取ることができる。
薬局で無料配布されていたラテラルフロー検査キットは、現在は在庫がなくなり、オンライン販売も停止されている。今回使用した検査キットは、従来と比べて検体を採取する綿棒などが小さく最適化され、検査方法もシンプルになっていた。
子どもは1人で自己隔離ができないため、家族全員が自宅から出ないことに決めた。念のため毎日検査をしているが、現時点では感染した子ども以外は陰性だ。しかし、友人との食事の予定はキャンセルし、パートナーの実家を訪れる計画も白紙になった。友人や知人の多くが、一度は新型コロナに感染したことがあり、感染が蔓延(まんえん)している状況を肌で感じている。