買い控える宝飾バイヤー 米中経済不安が業界を直撃 @Hong Kong Jewelry & Gem Fair

展示会名:September Hong Kong Jewelry & Gem Fair
会場:Hong Kong Convention & Exhibition Centre(HKCEC)
会期:2018年9月12日(水)~18日(火)
主催:UBM Asia
出展社数:3700社以上(内320社は日本からの参加)

▲会場の様子

 年に3回開催される「香港ジュエリー&ジェムフェア」は、景気の先行き不安から取引額を抑えたバイヤーの姿が目立った。

 シンガポールから出展したPassion Jewelry Internationalは「今の経済状態では活発な商売は期待できない」と話した。世界各国との取引があり、香港、シンガポール、米国やスペインを中心にする欧州、最近はロシアの販売が伸びている。だが、総じてどの国も商売は低調で、経済に対する先行き不安を感じているようだ。「バーゼルやドバイのジュエリーフェアに出展したが両方とも非常に静かだった」(フィリップ・チャン氏)

▲CIP gems & jewelryのシェハール・パレックさんは、ジュエリー部門ではアジア最大であることから、新しいビジネスに期待していると話した

 インドから出展し、ルビーやサファイアを扱うCIP gems & jewelryも経済状況の低迷を嘆いていた。宝石ビジネスは金融危機に大きく引っ張られるものと再確認していた。イギリスがEU離脱を決めた頃から取引額が下がった。以前は大量注文しか受けていなかったが、今は、どんな小さな注文でも受けているという。

 日本に本社がある中川(香港)首飾有限公司のコーイー・フォンさんは、低調な取引はまだこの先も続くだろうと話した。ヨーロッパ、中国からのバイヤーがブースに立ち寄り値段を確認するが、財布のひもが非常に固いという。「台風の影響で今年は来場者が少ない」と話した。

 香港のジュエリーメーカーのADVAN JEWELRYは、5年ほど前から卸売価格を100~500アメリカドルに抑えた低価格帯の商品に変えた。米国や欧州の販売が中心で、最近は中東との取引も増えている。どの国でも20~30代を対象にしており、日本向けにもダイヤモンドの商品を卸している。今回は中国市場への進出を狙って出展した。

▲日本から初出展したバンビジュエリー(東京都台東区)はブライダルジュエリーを展示した

 会場には世界からバイヤーが集まるが、元気が目立っていたのは中国人バイヤーで出展企業でも中国を意識するところは多かった。

 今年2回目の出展となった香港のWai Ho Hongもジュエリー全般の卸売会社だ。香港内での流通が6割で残りを欧米に卸しているが、今回は翡翠(ひすい)を好む中国人向けにビルマ産の翡翠を用意した。やはりブースへの中国人バイヤーの立ち寄りは多く、手応えを感じていた。

▲日本エリアはにぎわっていた

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