商談活況 米国経済の好調さを反映 @NAMM Show

展示会名:NAMM Show
会期:2020年1月16日(木)~19日(日)
会場:Anaheim Convention Center(米国・カリフォルニア)
主催:NAMM(The National Association of Music Merchants)

 世界の楽器メーカーが出展する「NAMM Show(ナムショー)」が、勢いを盛り返した。低調な商談を嘆く人が多かった昨年までとは一転し、顔つきの明るいブース担当者が多かった。毎年買い付けのために参加する楽器輸入業の佐藤博之さんのレポートで振り返る。

「この1年はよくもうかった」

 昨年の会場で聞いた「物価が高い」「トランプが言うほどもうかっていない」「景気は良くない」という言葉を今年は聞く機会が少なく、「この1年はよくもうかった」と多くのブース担当者が話した。1年ぶりの渡米で、飲食代や宿泊費など物価の上昇を改めて体感した。会場内のフードトラックで売られているハンバーガーやタコスは最低でも10ドル(1097円)で、大半が15~20ドルで販売されていた。

 日本の出展企業については、大手メーカーのブース規模に変化はなかったが、中小・ベンチャーメーカーが減ったように見えた。来場する日本人も少なく、会場で遭遇する回数が圧倒的に昨年より減った。

至る所に建築現場

 街中ではアパート、戸建て、ホテルの建設が相次ぎ、ロサンゼルス空港では大規模な改修や増築が行われていた。地下鉄の延伸工事もあり、建築現場が多かった。

 一方で、ホームレスの問題は深刻化していた。ロサンゼルスと同じカリフォルニア州・サンフランシスコの不動産価格や市民の平均収入は全米でトップクラスだが、年収1400万円でも家を維持できず、ホームレスになる人がいると在米知人は話していた。知人は、中国の商品の関税が上がったため、中国以外の国で作られた商品を手に取る機会が増えたと話した。会場で会った日本人アーティストも「アメリカは景気が良くてギャラも高い。アメリカで稼いで日本で使うのが良い」と話していた。

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