外国人材の減少で、人材不足が2年間続く可能性 @イギリス・ロンドン【9月15日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】
- 2021/9/18
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イギリスでは、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、3回目のブースター接種を進めている。しかし、一部の科学者からは、2回の接種で重症化を予防する効果があるため3回目は不要であり、未接種の人に優先的に投与した方が効果が高いという声が出ている。WHO(世界保健機関)は、ワクチンを入手できる国に格差があるとして、追加接種を控えて世界各地へ広く供給を目指したいと発表した。
新型コロナやEU離脱の影響で課題となっている人手不足は、2年ほど続くことが予想される。飲食やホスピタリティ業界は特に深刻化しており、飲食サプライチェーンでは約50万人が不足している。
運転免許証の発行時間を短縮して、大型トレーラーの運転手不足を補う計画が進む。一方で、通常は免許の取得後に8~10週間は教育期間を設けることや、年数の浅い運転手は保険料が高額であることから、速攻性に乏しいという指摘もある。
ファーロウ・スキーム(給与補償制度)が9月末に終了するが、7月末の時点で約170万人が同制度下の雇用形態であった。10月以降は復職を目指すが、すぐに雇用を再開できない企業も多く、約15万人が失業する可能性が示唆される。
多くの企業では、コロナ下で在宅勤務を推進していたが、週に2日から出社する事例が増えた。ただし、体調不良や精神的な理由があれば、在宅勤務を継続できる。ロンドン市内では電車の座席に空席がないなど、公共の交通機関や道路交通に混雑が見られるようになった。
国内で人気の音楽フェスティバル「レディング・フェスティバル」では、会場付近のごみ箱で陽性を示す検査結果が見つかった。30分で検査ができるリテラルフロー方式の結果だった。フェスティバルの参加者か、周囲にいた一般の人のものかは分かっていない。会場では、ワクチン接種またはPCR検査の陰性証明、その場でリテラルフロー方式の検査を受けて陰性を証明するという策を取っていた。
ロンドン中心のソーホー地区で行われていた、路上ダイニング「アルフレスコ」が、9月末で終了することが決まった。ロックダウンが解除され、10月以降は交通量も増加することが見込まれるからだ。店内での飲食は人数が制限されていることや、その中で飲食をすることに抵抗のある人へ向けて、店舗外の路上にテーブルを設置して、料理を提供していた。市民からは継続を求める声が多く出ており、市や関係団体は検討を重ねている。