7月からプーケットで観光受け入れ再開とCNNなどが報道 @タイ・バンコク【6月6日/新型コロナウイルス世界の反応・現地レポ】

▲1年中世界各国からの観光客でにぎわっていたプーケットのパトン・ビーチ

国内では「受け入れ環境整っていない」との冷ややかな声も

 タイ政府が7月からプーケットへの観光客受け入れを再開する意向を固めたと、CNNなど複数のメディアが報じた。低リスク国からの渡航で、ワクチン接種した人が対象だといい、入国後の隔離措置なしでプーケットを訪れることができるようになる。タイ政府観光庁によれば7~9月で12万9000人の観光客を見込んでいるという。

 プーケットはタイ南部にある島で、新型コロナウイルス流行以前は外国人観光客が多数訪れる観光産業が盛んな県だった。昨年の流行時には国内でもいち早くロックダウンを実施し、国内移動も制限するなどの対策を行っていた。

 だが、新型コロナの影響によるプーケットへの打撃は深刻だ。外国人観光客の減少によって多くの企業の収益は激減。現地の人いわく「歓楽街にあったホテルや飲食店はほとんど閉店に追い込まれた。コンビニやファストフード店でさえ大半が撤退した。生き残っているのは資本力のある大手の一部だけ」だという。そのため、「いま外国人観光客が訪れても受け入れる環境がない」という冷ややかな意見も少なくない。

 また、観光客受け入れ再開によって再び感染が加速することを懸念する声も多い。タイ保険省の発表によると6月6日のタイ国内の新規感染者数は2588人、死者は23人。2日は感染者数3400人超、3日には3800人超だったことから若干ながら減少してきたとの見方もあるが、予断を許さない状況が続いている。

 そうした中で受け入れ再開に踏み切ろうとする背景には、タイ国内での景気停滞に対する不安感の高まりがある。タイ中央銀行の4月月例経済報告によると4月の民間消費指数は前月比4.3%減、民間投資指数も3.1%減。タイ国立開発行政研究院の世論調査では政府の新型コロナ対策に「まったく満足していない」が22.6%、「あまり満足していない」が30.5%と半数以上が否定的な意見となった。こうした状況から、政府はプーケットの観光再開をきっかけに経済復興につなげたいとの狙いがあると思われる。

 タイ政府の観光客受け入れ再開を巡っては、2020年10月に低リスク国を対象に特別観光ビザが創設されたものの、入国後に隔離が義務づけられている。日本は当初低リスク国だったが、特別観光ビザ創設からわずか数日で中度感染危険国に指定され、対象から外されることとなった。低リスト国はタイ保険省が毎月15日・30日に更新されるため、特別観光ビザの対象国も変動する仕組みだ。日本から入国する際の隔離期間は、今年4月に通常14日間から10日間に短縮されたものの、第3波といわれるタイ全土での感染拡大を受け、再度14日間に戻された。

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