集団免疫のため、国民・外国人を含む在住者にワクチンを無償提供 @マレーシア・クアラルンプール【3月5日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】
- 2021/3/6
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マレーシアでは、国家ワクチンプログラムが、3月1日から始まった。外国人を含む在住者や国民は、無料で接種を受けることができる。特例として、不法滞在の外国人も対象となった。クラスター発生の一因となっていることから、集団免疫の獲得を目指して予防する狙いだ。ワクチンの接種は、3段階で進められている。
使用されるワクチンは、ファイザー(アメリカ)、アストラゼネカ(イギリス)、国立ガマレヤ研究所のスプートニクV(ロシア)、シノバック(中国)の4種類で、どのワクチンを接種するのかを選ぶことはできない。
接種の予約方法は5つあるが、政府からは『コロナ追跡アプリ』が推奨されている。同アプリには、事前に個人情報が登録されているため、送信ボタンを押すだけで登録が完了する仕組みだ。現在はiOSのみだが、近日中にAndroid版の提供も始まる。
国内では3月5日より、ロックダウンが1段階の緩和となり、条件付きロックダウン(CMCO=条件付き行動制限例)に移行した。最大の経済圏でありながら、往来ができなかったクアラルンプール連邦直轄領、セランゴール州、プトラジャヤは、移動制限を解除して相互往来を可能にした。これらの地域以外は、引き続き州間の移動は禁止となる。ただし、政府機関が集まるプトラジャヤには、事前に警察で取得した通行許可証が必要だ。
規制緩和の背景には、経済活動が停滞していることがあるようだ。1日あたりの新規感染者数は、1月は5000人を超える日もあったが、3月に入り2000人を下回る日々が続く。ロックダウンの効果は出ているが、緩和措置を取ると感染者が増加するという、いたちごっこを繰り返している。
マレーシア投資開発庁(MIDA)は、ビジネス目的で入国する外国人は、コロナコントロール機関が主導する手順に従うことで、14日間の自己隔離が免除される場合があると発表した。駐在員、投資家、マレーシア法人の経営者、外国人技術者らが対象となる。