市内の飲食店は夜間の接客営業禁止 @タイ・バンコク【1月5日/新型コロナウイルス世界の反応・現地レポ】

▲強制隔離のホテルは外部からの出入りは一切できない

学校も1月末まで休止

 タイでは1月4日、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けてプラユット首相が新たな対応策を発表した。バンコクの飲食店では5日から夜間の店内接客が禁止となるほか、マッサージ店やバー、ボウリング場、ムエタイ会場などが一部閉鎖となる。学校も1月末まで休校することが決定した。

 こうした厳しい措置を取るきっかけとなったのが、昨年12月にバンコク郊外の鮮魚市場で発生したクラスター感染だ。それまで新規国内感染の押さえ込みに成功していると思われていたのが一転、連日感染者数が過去最多を更新する年始年末となった。1月4日には1日の新規感染者数が過去最多となる745人を記録し、感染者数は12月21日から1月3日までで合計3500人以上、累計8900人を突破した。

 鮮魚市場でのクラスター発生の原因とみられているのが、外国からの不法入国労働者だ。政府は昨年7月から外国人の入国を段階的に認めているが、入国の際には事前のPCR検査と2週間の自己隔離が必要となる。だが、タイでは隣接するミャンマーやカンボジア、ラオスなどからの不法な入国が以前から多発しており、政府も管理できていないのが現状だ。

 そもそも、ミャンマーなどとの国境線は何百キロにも及ぶ長大なものだ。国境地帯にある町などでは、正式な手続きを踏まずに国境を行き来することが日常的に行われている。もちろん、国境では警備が敷かれているものの、昔からの習慣だったこともあり、地元の人たちの慣習的な行き来については見逃すことも多かった。

 新型コロナの感染拡大を受けてこうした不法入国者に対する対応がどのように変わるのか、国民からの注目が集まっている。

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