新型コロナで経営悪化 医療機関のコスト意識高まる @医療と介護の総合展(メディカルジャパン)
- 2020/10/31
開催日程:2020年10月14日(水)~16日(金)
会場:幕張メッセ 国際展示場9~11
主催者:リード エグジビション ジャパン
来場者数: 1万4377人
出展者層:病院設備、備品、医療材料、災害対策・セキュリティ、医療機器、人材管理・採用支援、福利厚生、経営コンサルティング、医療機関向けのITソリューション、介護設備、地域包括ケアシステムなど
来場者層:病院の理事長・院長・事務長、設備・施設担当、医師、看護師、技師、商社・ディーラー、開業予定者、薬局経営者、薬局法人、MRI、人工透析器、カテーテル、注射器メーカーなどの技術者、介護事業所の経営者、ケアマネジャー、介護職、看護師など
医療や介護に関する製品やサービスが集まる「医療と介護の総合展」では、医療機関の経営支援につながるサービスが注目を集めた。国による医療費削減のためのセルフメディケーションの推進や、新型コロナ感染拡大の影響により、患者数が減りつつある医療機関では、経営が厳しくなっているところも多いという。
経営コンサルティング業のメディカル・プリンシプル社(東京都港区)には、経営課題を抱えるクリニックの院長や看護師が訪れた。集客や広報活動に関する質問が多かったという。経営が厳しくなった小規模なクリニックからはM&Aの相談が多く寄せられた。「国がセルフメディケーションを推進し、病院同士で患者の奪い合いが激しくなった。新型コロナの影響で病院に行く人が減り、経営が厳しいクリニックが増えた印象だ」(山中貴博さん)
業務用家具メーカーの河淳(東京都中央区)では、売場でのセルフメディケーションを演出する什器と飛沫防止パーテーションを展示し、薬局や病院などの医療関係者の関心を集めた。薬局では処方箋を持って訪れる外来の患者が減少しており、さらに新型コロナの影響で薬局に足を運ぶ人が減った。「パーテーションで興味を引き、什器を提案するという流れができた」(兵頭 健太郎さん)
薬剤再販サイトを運営するリバイバルドラッグ(川崎市)には病院のドクターや事務長ら経営側の人や、協業先となるシステム関連会社の担当者が訪れた。薬局は新型コロナの影響で患者が来なくなり、薬が余るという課題を抱えている。価格設定や手数料など、具体的な話を聞く人も多かった。「経営が厳しいところが増え、コスト意識の高まりを感じた」(増田信也取締役)
オンライン通訳サービス『みえる通訳』を展示した多言語映像通訳サービスのテリロジーサービスウェア(東京都千代田区)は、病院、薬局、クリニックなど医療関係者の関心を集めた。通訳オペレーターが常時待機し、必要な言語に応じてリアルタイムで対応するサービスで、日本語が話せない外国人の対応が可能になる。「在留外国人は300万人近くいて、国策でさらに増えると予想されているが、医療機関での言語対応は進んでいない」(小野宏之取締役)