ディスプレイ大手のムラヤマ(東京都江東区)の海外法人、ムラヤマシンガポールが、2017年に現地で2つの展示会を開催する。どちらも日本企業を誘致し、東南アジア進出を支援したい考えだ。
「第4回日本ーシンガポールインタープロフェッショナルコラボレーション」は、介護と医療の関係者が集う展示会と講演会からなる。現地の医療法人と組み、7月1日にシンガポールゼネラルホスピタルで開催する。昨年は日本の関連企業13社が出展し、シンガポールの医療従事者を中心に422人が来場した。
高齢化という課題を抱える両国政府の後押しを受けて開催され、昨年は駐シンガポールの日本国大使やシンガポールの保健相も参加した。これまでは、現地の日本人医師が運営していたものを、今年からムラヤマが引き継いだ。
また、食、美容、健康に関わる商材と現地バイヤーをつなぐ「ジャパンビューティフルライフ」は8月26、27日にマリーナベイサンズで今年初めて開催する展示会だ。ダイエットや美容をきっかけに、現地女性の間で高まる日本食への関心を受けて行われる。
ムラヤマシンガポールは、国内企業が中国から東南アジアに生産拠点を移しつつある現状から、15年7月に開設した。代表を務める荒川正樹氏は「シンガポールは東南アジアの中心であるだけでなく、日本の企業がインドや欧州を狙うベースにもなる」と話しており、同社としても海外の戦略拠点として注力する考えだ。
国際イベントニュース編集長 東島淳一郎
2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。