年に2回の家具即売会 富裕層中心に法人も来場 @Yangon International Lifestyle Furniture Fair

展示会名:第19回 Yangon International Lifestyle Furniture Fair
会期:2019年3月27日(水)~31日(日)
会場:タマドーホール(Tatmataw Exhibition Hall)
主催:Thousand Islands Business Group
出展者数・小間数:約42社・194小間

 「Yangon International Lifestyle Furniture Fair」は、ミャンマーの最大都市ヤンゴンで3月と9月に開催される家具展で、一般顧客、ホテルオーナー、アパート・マンションのオーナーが訪れ、その場で購入していくことも多い即売会に近い催しだ。出展するのは、輸入家具を扱う販売店、国内の家具メーカー、内装業などで、ミャンマー伝統のチーク材の家具や、海外製のデザイナーズ家具が並んだ。ミャンマーの新年にあたる4月の水祭りの前に開催されたため、展示会期間中だけの特別プロモーション価格を打ち出すブースが多かった。

 イベントは19回目で、10年続いている。ミャンマーで開催される展示会としては長く続いており、主催のサウザンドアイランドに対する信頼を話す出展企業も多かった。取材当日が35度を超える暑さだったこともあり、前回から続けて出展する企業からは「9月に比べて来場者数は少ない」と口をそろえた。

 シンガポールに本社をおく家具製造販売のMore Design Myanmarは、前回の出展で5日間で3000万チャット(約210万円)を売り上げた。今回は3日目の時点で10組ほどと成約したが、前回よりも来場者数が少なく成果も上がっていなかった。個人だけでなくホテル、サービスアパートメント等の住居用物件やレストランのオーナー、オフィスやフランチャイズ展開する飲食チェーンをターゲットとしていた。既存の取引先にはKFC(ケンタッキーフライドチキン)、KOI(タピオカミルクティーのチェーン)や、HOTPOTシティ(キッチン用具店)などに店舗用の家具として商品を納めているという。

 アメリカ人と中国人の夫婦がミャンマー産のラバーウッドを使用した家具を販売するNicco Myanmarは、現地に駐在する外国人がメインの顧客層だが、4カ月前にミャンマー人向けの営業を強化し、出展を決めた。「会場のタマドーホールはイベント会場として有名で、皆が存在を知っている場所。ヤンゴンの住民は、土日にこの会場に足を運べば、一度に多くの商品が見られることを知っているため、来場者に期待した」とNandar Myintさんは話した。会場で大きな取引には至っていなかったが、最近ミャンマーで新設されたインターナショナルスクールに机や椅子の納品が決まったという。

 国内外のモダン家具を販売するIN HOUSE Industryは、販売だけでなくブランディングや認知度の向上を目指して出展した。1000アメリカドル(約11万円)の追加費用を払い、ゴールドスポンサーになった。「主催のサウザンドアイランドはFacebook、新聞広告、看板を使ったメディア戦略がうまい。スポンサーになることで、いい場所を選べたし、広告やメディアにロゴが掲載され、ブランディング効果が高い」(Andrew chenさん)。ミャンマーの富裕層における年配層はチーク製の伝統的な家具を好む傾向にあり、国際水準のデザインや品質を求める人は少ないのが現状だ。「月1000アメリカドル以上を稼ぐお金持ちでデザインやファッションに対する関心が高い若い人が増えており、彼らが我々のターゲット」(Andrewさん)


出展者の声

病院やレストランとの取引を狙う

WIN PEX BLIND

▲WIN PEX BLINDのChothar Swe CEO

 韓国のブラインドメーカーのミャンマー支店。2013年に営業を開始した国内唯一のブラインド専門店。ブラインドを販売する会社は3~4社程度あるが、他社は中国製品を扱う。4年前から連続出展している。主催者の運営経験が豊富で、集客力も高い。病院やレストランなどの引き合いに加え、一般家庭向けでは富裕層をターゲットにしている。

 Chothar Sweさんは大学を卒業してこの会社で働き始め、3年でCEOに就任した。


知名度向上のために出展

A.S.M

▲A.S.MのChaw Suさん

 ミャンマー伝統のチーク製の家具を販売しており、チーク製の椅子、机、仏壇、ベッドなどを展示する。4年前から出展する。ヤンゴンから車で1時間ほどのドーボンエリアに工場が2つあるが、そこまで顧客が来ることは少ないため、知名度を上げるために出展。初日の祝日に20件ほど成約した。以前、新築の家を買った人に、家具一式2000万チャット(約140万円)を売ったこともある。年配の人にとっては、ミャンマーのチーク材でつくられた家具の人気は根強い。

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