IoTが未来を描くには まだ少し時間が必要 

情報通信、電気製品の国内最大規模の展示会、CEATEC JAPANが、10月4日から7日まで、幕張メッセで行われた。多種多様なセンサーを活用して獲得するビッグデータと、インターネット網に繋がれた製品を使った新しい世界を総称する「CPS/IOT」が、今年からCEATECのテーマとなった。目にする機会が増える一方、いまいち掴みにくいこの言葉を具現化させようと、各社の展示に奮闘の跡が見られたが、社会を一変させるほどのインパクトを残すことは簡単ではないようだ。
会場にはパナソニック、東芝、NECという電機メーカーに並び、TOYOTA、HONDA、デンソー、あるいはリクルート、三菱東京UFJグループなどの展示ブース並んだ。
展示スペースは「社会エリア」「家エリア」「街エリア」「CPS/IOT」「特別展示」の5つに分けられた。社会、街、家で全体の6割を占め、業界の関心が、生活周辺に向いていることが感じられた。
NECのブースでは、最新の顔認証システムと、耳穴の形状で生体認証を行う技術に注目が集まった。
顔認証システムは、リオオリンピックで日本選手団の記者会見を行ったJAPAN HOUSEの入場管理に採用されたものだ。一度顔の登録を行えば、カメラの前で立ち止まることなく、駅の自動改札機のように歩きながら本人確認を行える。
耳の穴に差し込んだ補聴器のような機械で生体認証を行うシステムは、機械から発した音の反響で、耳穴の形を判定するというもの。両手がふさがっていても本人確認ができることから、作業中の意思確認が行えるものとして、同社ではウェアラブルの本命と位置付けている。
パナソニックは、次世代型の車椅子と公共交通インフラを展示した。車椅子に乗った海外から来た外国人旅行客が、空港内の地図をスマートフォンでスキャンすると、車椅子移動が可能な空港内の最短ルートのナビゲーションを行うというものだ。東京オリンピックでは総来場者数が1000万人、そのうち7万5000人が車椅子を利用すると予想されている。
前回の東京オリンピックでは、選手村やホテルの建築工事を短縮する目的から、ユニットバスの開発が進み、一気に市場に広まった。良し悪しは別にして、オリンピックがあらゆる経済活動を加速するのは明らかだ。2020年を境に、あらゆるドアの鍵が顔や耳穴の認証に変わっていないとも言い切れない。
とはいえ、素人にもはっきりと革新性がわかる商品はみられなかった。IoTに対する期待値は高いが、その答えとなる商品の登場はまだしばらく先となりそうだ。

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