数よりもマッチング精度を重視した集客 4514人が参加したオンラインイベント「BOXIL EXPO」【主催者に聞く】

展示会名:BOXIL EXPO 第3回営業・マーケティング展
会期:2021年10月20日(水)〜22日(金)
主催:スマートキャンプ(東京都港区)
出展者数:45社
参加者数:4514人

 スマートキャンプ(東京都港区)は2021年10月20日(水)~22日(金)に「BOXIL EXPO 第3回 営業・マーケティング展」を開催した。オンラインのみでの開催で4514人が参加した。この人数を多いととらえるか、少ないととらえるか、イベントを統括した執行役員の高橋洸平さんに話を聞いた。

▲EVENTカンパニー カンパニー長/BOXIL EXPO事業本部 本部長/事業戦略室 室長 高橋 洸平執行役員

DXに取り組む大企業からの参加が急増

―4514人が参加したということですが、この結果をどうとらえていますか?

 来場者の数ではなく、今課題を持つ人の集客を重視しました。出展者の満足度は高く、我が社としては成果を感じています。過去のイベントに参加した人のリピート率を上げれば、集客コストが抑えられて利益率は上がりますが、今この段階で温度感が高いターゲット層に訴求するために広告予算を多くかけました。定員数は4000人に設定していましたが、会期前に達成したので増員して開催しました。

―ターゲット層の集客はどのように行ったのでしょうか?

 基調講演にフィリップ・コトラー氏をお呼びしたことで注目を集めることができました。フィリップ氏は『近代マーケティングの父』と呼ばれる存在で、尖ったコンテンツになったと思います。集客面では、会期の2カ月前からFacebook(現・Meta)やGoogleの広告、メルマガなどで告知をかけた他、地方の企業に対するDMや品川駅のデジタルサイネージ広告などでの告知も行いました。最近はFacebookなどの運用型広告の単価が上がっているのですが、フィリップ氏の講演によって注目度も高かったためか、通常の5分の1程度の予算で回すことが出来ました。また、ある集客媒体での告知からは通常の倍となる約600人が登録をしてくれるという成果も出ました。コンテンツの内容と出稿媒体がマッチすると、これだけ多くの成果が出るということに驚かされました。

―どのような人が参加しましたか?

 職種で言えば、66%が営業・経営・企画・マーケティングの担当者、12%が経営者でした。また、役職別では来場者の約半数が決裁権を持つ課長以上です。また、リピーターは10%程度で、従業員数1001人以上の大企業からの参加が30%を占めました。むやみに数を多く集めるのではなく狙ったターゲット層を呼び込む狙いだったので、いい結果になったと思っていますし、いよいよ大企業がDXに本格的に取り組み始めているということが実感できる結果になりました。

―参加者が求めているものは何だったのでしょうか?

 2020年から新型コロナの影響、2021年前半からはDXやニューノーマル対応などトレンドが目まぐるしく変化していく中で、企業はこれまでに作り上げてきた『自社の壁』をどう乗り越えるかを試されているのだと思います。これまで慣れ親しんだ方法から新たな手法に切り替える、あるいは新たなシステムを導入する必要があるのですが、それに対する嫌悪感やハードルの高さから委縮してしまう企業も多いのです。そうした自社の壁をどう乗り越えるべきかを探しているように感じられました。より具体的に言えば、顧客データの分析と活用、新規顧客の獲得方法、営業支援システムの活用法などが求められているようです。

 また、参加者の関心度も高まっているようで、イベントの平均滞在時間が2.5~3時間とこれまでより長くなりました。5月のイベントよりも開催時間が1時間短くなったにも関わらず滞在時間が増えているので、意欲の高い参加者が増えているということだと思います。

リード情報は中長期視点でインサイドセールスに活用

―出展者の反応はどうでしたか?

 好評でした。課題意識のある参加者が多く、顕在層に近い人のリードを提供することができた結果だと思います。「リード獲得数の費用対効果が高かった」「リードの数と質がよかった」などの感想をいただきました。

―リード情報はどのような内容を提供しましたか?

 出展プランによってリードの件数と内容に差があります。出展プランは5種類あり、費用は30万円から、一番高額なプランは1200万円のものもあります。基本的なリード内容は、セミナーの事前予約者、当日の視聴者、資料ダウンロード者の名刺情報や課題です。上位のプランになると、自社のセミナーをどれくらい視聴したか、ピッチを視聴したかなどの行動履歴も取れるようになります。また、参加者に対するアンケートを営業につなげやすいよう、カスタマイズできるプランも用意しました。リード件数はプランに応じて30件から最大4500件。行動履歴が取れるプランは非常に好評で、多くの出展者が利用してくれました。

―オンラインイベントはリードの質が低いと言われがちですが?

 そもそもリアルイベントとオンラインイベントは施策の属性が違うと考えています。オンラインイベントで得られるリードは短期的ではなく、中長期的な視点で活用しないと成果につながりにくいものです。1回電話して終わりということではなく、見込客としてインサイドセールスを続けることで成果につながります。そのため、今回提供しているリード情報も中長期的なフォローを前提とし、インサイドセールスに活用しやすい形で納品しています。また、我が社ではインサイドセールスの代行サービスも行っているので、要望に応じてリード情報のさらなる活用にも応えられる体制を取っています。リード情報は具体的なアクションにつなげられるものでなければ意味がないため、全てのプランにおいて名刺以上の情報を提供しています。 

―オンラインイベントのリード情報を成果につなげている企業はどのような施策を行っているのでしょうか?

 イベント開催直後のアクションプランだけでなく、3~6カ月、あるいは1年など中長期にわたるインサイドセールスの営業プランを描けている企業が圧倒的に成果を出しています。メルマガなどでのアプローチをしっかりと行う、アプローチのタイミングを考えるなど、次のアクションを見越したアプローチをしていくことが大切です。また、全ての人に対して同じアプローチを行うのではなく、相手によってシナリオを変えることも必要です。例えば、ブースに来ただけの人であれば提供できていない情報もあると考えられるので追加資料の送付やセミナーへの誘導を行うなど、業界や属性によってさまざまなシナリオを用意している企業が成果につながっているように思えます。

―インサイドセールスを導入する企業は増えているんでしょうか?

 増えています。今回のイベントではSaaS系企業の出展が多かったのですが、その多くがインサイドセールスを導入しており、成果を中長期視点で見ています。出展回数が多い企業ほど中長期での営業プランを意識しており、インサイドセールスのアウトソーシングを本格的に検討する企業も多いようでした。

アフターフォローサービスとの連携強化でさらなく拡大へ

―今後のイベントの展開は?

 次回の「営業・マーケティングEXPO」は2022年5月に開催します。地方からの集客に力を入れて、地方の中小企業にもSaaSを届けたいと思っています。また、出展者のサービスをより目立たせるための施策やアンケート回答率アップにつながる施策、イベント内での流動性を高める施策などさまざまな仕掛けを考えています。

 また、2021年12月7日には「リーガルテック展」を開催しました。これまでは「財務・経理・総務・法務展」として開催していたのですが、我が社が展開しているSaaSマーケティングプラットフォーム『BOXIL SaaS』で法務分野の資料請求数が増加しているため、独立して開催することにしました。このように、よりターゲットを絞ったイベントを開催していくことで、「BOXIL EXPO」を事業として伸ばしていきたいと思っています。「BOXIL EXPO」はまだ3期目の事業ですが、売上は倍以上に伸びています。今後は売上比率をさらに高めるために、アフターフォローサービスとの連携を強固にしていきたいと思っています。

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