来場者数、商談数をリアルタイム表示し、イベントの臨場感を演出 @IT&MARKETING EXPO【主催者に聞く】
- 2021/3/9
- IT・情報処理, IT&MARKETING EXPO
IT&MARKETING EXPO
ストラーツ(東京都港区)
会期:2021年1月
主催:ストラーツ(東京都港区)
出展者数(登壇含む):約300社
来場者申込数:6006人(来場者は3578人)
商談数:2760件(zoom、来場者→出展者へのチャット、出展者→来場者への2往復以上のチャット)
IT系のオンライン展示会「IT&MARKETING EXPO」が1月に開催された。初回を2020年9月に開催してからわずか4カ月後に再び開催することになった意図、経緯を主催のストラーツ(東京都港区)の堀江 和敬社長に聞いた。
2020年9月に第1回を開催し、2回目を4カ月後に開催した理由はなんですか
第1回は認知を広げるため、出展無料で開催した。2回目は前回出展時の結果をベースに、有料出展プランを設定した。リピート率は全体の30%弱だった。結果、想定通りのリードを提供することができた。
展示会で出展者はどのくらいのリードを獲得できましたか
ヒアリングはこれからだが、現時点で複数社から、「想定以上のリードを獲得できた」「商談が進んでいる」「会期中に受注を受けた」という声を聞いている。リアルタイムで来場者のリードをとれることを重視し、「ブースに掲載した動画を再生した」「2往復以上のチャットのやりとりを行った」「講演を視聴した」などのアクションを起こした来場者情報について、リアルタイムにダウンロードできるようにした。
アクションを起こすまでの経路情報も記載され、興味の方向性がわかりやすく、アプローチしやすい。
『課題感』『部署』などで絞り込む検索機能が特徴的でしたね
特定のサービスのみを目的とする来場者は少ない。ざっくりとした課題をなんとなく抱えている。「課題の解決に何が役立つのか」を掘り起こしてのマッチングを促進するために『課題感』などのキーワードで検索できるようにした。セレンディピティ(偶然の出会い・発見)も高める。
来場者数、商談数などの数字を常時表示した理由は何ですか
「どの程度盛り上がっているか」というリアルタイム性、イベント感を出すために設置した。特に商談数を数値として出すことは、来場者の商談を実施するハードルを下げる効果を企図した。
利用した双方のコミュニケーションツールは何ですか
第1回で実装したZoomでの商談機能のほか、より簡便にコンタクトできるチャット機能を導入した。出展者が来場者にメッセージを送る機能も実装し、出展者が能動的に来場者に働きかけられるようにした。
多くの来場者は「講演の視聴」を目的にしている。必然的に講演プログラムに多くのアクセスが集中する。そのため講演枠に出展者が登壇するプログラムを設け、より多くのリードにつながるようにした。ただ、導線については、まだ課題も多い。
今後追加予定の機能はありますか
話題になっている『Clubhouse(クラブハウス)』のように「目で見る」よりも「耳で聞く」形での需要が高いと考える。「耳で聞く」を意識したUI、コンテンツの設計を考えている。
オンライン展示会の課題、可能性についてどう考えますか
リアルとオンラインには壁がある。オンライン展示会はリアルの代替というよりも、追加の選択肢として定着するのではないか。その上で「オンラインならではの利便性」と「リアルで期待するコアな部分の代替」を両立していくことが重要だ。