「国際メガネ展」はリード エグジビション ジャパンが提供する商談会の完成形【主催者に聞く】

 国内最大規模のメガネの見本市、「国際メガネ展(IOFT)」を主催するのは、展示会主催者として国内最大手のリードエグジビション ジャパン(東京都新宿区)だ。同社が主催するイベントの中で最も長い歴史を持つ。岡部憲士取締役は「リードが提供する商談会における完成形の1つ」と話す。会場内で行われる商談の多さがその理由ということだ。

最前線のバイヤー情報は業界の経営者から獲得
自社で主催する展示会で特に高い商談率

展示会名:第29回 国際メガネ展(IOFT 2016)
会期:2016年10月3日(月)~5日(水)
会場:東京ビックサイト 西3・4
主催:リード エグジビション ジャパン、(一社)福井県眼鏡協会

▲リードエグジビション ジャパン(東京都新宿区)が主催する展示会の中で、最も歴史が長い

 商談会。自社で主催する見本市について、岡部取締役は終始そのように表現した。展示して終わりの見本市ではなく、出展者が来場者と商談を行う場を提供することへのこだわりがそうさせるのだ。決裁権のある買い付け担当者のことを、岡部取締役は『本物のバイヤー』と呼び、彼らを集めることが主催者の責任だと話した。異動した人や退職者に告知しても意味がないため、来場対象リストを更新する作業は常に行う。

 誰が本物のバイヤーなのか。それを知るのはVIPと呼ばれる買い付け企業の経営陣だ。彼らへの聞き込みが集客対策の核となる。中小企業の場合は、社長や担当役員が自ら買い付けを行うが、流通大手の場合は、現場に近い担当者になる。VIPリストは、「国際メガネ展」だけで約1万件に達するという。

 招待券を同封したダイレクトメールを発送するのは、会期の2~3カ月前だ。それまでに、リストの更新作業は終わらさなければならない。メール、SNS、業界関係紙も使う。

▲会場内の様子

 会場ではキャリアケースを引く外国人の姿も目立った。来場者誘致のため海外に出ることも多い。今年は、台湾の流通大手の経営者を訪問したところ、バイヤー5人を連れて来場した。

 だが、本物のバイヤーを呼ぶだけで商談数が増えるわけではない。20年前はメガネ展でも商談は行われなかった。取りあえず新商品を見て、「取り引きは、また今度」という来場者が多く、出展者もそれを仕方がないと捉えていた。リードの担当者たちは、出展者と来場者の意識を変えようと、双方に対して会場で商談を行うよう説いて回った。

 今でも、出展者向けの説明会では、商談に必要な伝票を持参し、招待客とは事前に時間を決めてアポイントを取るよう伝える。メガネ展の場合、多くの出展者がこれを実施しているため商談の数が増えたということだ。


国際イベントニュース 編集長 東島淳一郎

国際イベントニュース編集長 東島淳一郎

2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。

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