東京ビッグサイトで開催される展示会などのイベントの本数は、1年間で約300本に上る。五輪開催に関わる2019年4月から20年11月の期間中は、最大で同施設の全館で通常の展示会開催ができなくなる。

 こうした事態を回避するために、東京都は19年4月から20年11月までの間、約2万3000平方メートルの仮設展示場を設置することを決めている。だが、同施設の運営を行う東京ビッグサイト(東京都江東区)の西田雄一郎さんは、次のような懸念を示している。

 「仮設展示場は現状のビッグサイトの4分の1程度の広さであるため、広い敷地を望む主催者には、会の規模を縮小してもらうなどの対応をお願いすることになる。また、開催需要の過多により、開催できなくなる会も出てくる可能性がある」(西田さん)

 同社は20年のビッグサイト利用について、これまで2回にわたって主催者に向けた説明会を実施している。展示会に関係する企業からの不安の声も多いという。

 西田さんは「五輪の会場に指定されている以上は、展示会の開催は仮設会場に移さざるを得ない」とし、都と展示会業界の板挟みに苦しむ。


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国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平

2012年入社。賃貸住宅に関する経営情報紙『週刊全国賃貸住宅新聞』編集部主任。起業・独立の専門誌『ビジネスチャンス』にて新市場・ベンチャー企業を担当。民泊やIoTなど、新産業を専門に取材。

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