新型コロナウイルスの影響で会場は閑散 不満続出の出展者 @PrintTech & Signage Expo
- 2020/5/7
- タイ, 広告・販促・印刷, 新型コロナウイルス関連記事
会期:2020年2月27日(木)~3月1日(日)
会場:IMPACT Muang Thong Thani(タイ・バンコク)
主催者:121Creation
出展者数:119社(2019年実績)
来場者層:印刷、小売り、飲食店、食品加工
出展者層:印刷機械メーカー・代理店、看板製作、食品包装、縫製
新型コロナウイルスは世界各国で猛威を振るっている。タイで開催された印刷機械の展示会「PrintTech & Signage Expo」は、来場者が少なく閑散としていた。出展者からは失望の声が聞こえた。
「今回の出展は完全に失敗」。そう話したのは、印刷会社だ。印刷業界向け展示会であり、元々来場者は多くないが、それを踏まえてもあまりに少なかった。「今日は1回も名刺交換をしていない。昨年はもっと人がいた。今年は新規顧客と出会うことはなかった」
会場は首都バンコク北部に位置し、駅から少し離れた場所にあるが、大規模展示会は多数開催されている。だが、取材した日は駐車場も空きばかりで、普段なら渋滞する道も車がまばらだった。バンコク中心地でも、商業施設、観光スポット、交通機関などあらゆる場所で人が少ない。
出展者の大半はタイ国内の企業で、海外出展者の9割強が中国系企業だ。リコーやエプソンなど日本の大手企業の名前もあったが、代理店が出展しただけで、会場で見かけた日本人はただ1人。日本の本社からの指示で出展した。「今回は新型コロナが流行する前に申し込んでいたので、こうした事態は予想できなかった。出展キャンセルもできず仕方なく参加したが、失敗だった。タイは不景気だと聞いており、しばらくは厳しい状況になるだろう」
展示会を中止にすることはできなかったのか。主催の121Creationは「出展者もずっと前に確定していた。毎年もっと多くの人が来場するが、今年は明らかに少ない。だが、主催者側としてはどうしようもない」と話した。中国製の縫製機器を扱う企業は「印刷機器分野の展示会は、ふらりと来た人がそのまま新規顧客になる確率は低い。だからこそ、既存客に招待状を出し来てもらう。顧客のほとんどにキャンセルされ、結果として来場者はほぼいなかった。新型コロナは来年になれば治まるだろうが、今後の出展を控えることも検討している」と話した。