長谷川遼平のイベント取材日記(24)

便利すぎるのも考えもの

 スマホ依存症が進みそうだ。

 10月3日から開催されたITの展示会「CEATEC JAPAN(シーテック ジャパン)」に設けられたIoTコーナーには、家電や住宅設備、玩具、金融サービスなど、さまざまな業界のIoT製品が出品された。家にあふれる電化製品は全てスマホ1台で操れて、それらを通じて個人の生活に関する情報が蓄積される。スマート社会の実現は近い。

 以前、LIXIL(リクシル・東京都江東区)がスマートホームの実験の場として社内に建設した一軒家を取材した。『IoT住宅』と呼ばれるその家では、あらゆるものがスマホで制御できる。家に帰ればスマホで鍵を開け、テレビやエアコンの操作もスマホでおこなう。来客がチャイムを鳴らすとスマホの画面に玄関の映像が映し出され、家の全室の室温・湿度・電気の使用状況はすべてスマホでチェックすることが可能。住人はリビングにいながら、家中の全てを操作できる。

 取材に応じた研究グループの高田巖さんは「何でも機械がやってくれる、おせっかいな家なんです。この家に住んでいたら、すぐにナマケモノになっちゃいそうだ」と苦笑い。たしかに、技術の進歩は便利と引き換えに、人の知能を奪っているに違いない。


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国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平

2012年入社。賃貸住宅に関する経営情報紙『週刊全国賃貸住宅新聞』編集部主任。起業・独立の専門誌『ビジネスチャンス』にて新市場・ベンチャー企業を担当。民泊やIoTなど、新産業を専門に取材。

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