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食品開発の総合展 健康食に注目集まる[口コミ] @ifia/HFE JAPAN 前編
- 2019/7/25
- 東京ビッグサイト(東京国際展示場)
会期:2019年5月22日(水)~24日(金)
会場:東京ビッグサイト 青海展示棟A・B
主催:食品化学新聞社
出展者数:381社
来場者数:3万6383人
併催:ヘルスフードエキスポ
「ifia JAPAN(国際食品素材/添加物展・会議)」は食品開発者を中心とする食品業者をターゲットとした専門展だ。2003年からは機能性食品素材へのニーズが高まったことから「HFE JAPAN(ヘルスフードエキスポ)」も同時開催されるようになり、食品開発や品質管理など多数のセミナーも開催されている。今回の開催では、味の品質を保ちながら健康志向に応える食品を求める声が高まっていることから代替原料などを探すメーカーの姿が目立った。
機能性表示食品に関心が集まっている
日本製紙(東京都千代田区)
製紙業が主軸だが、化成品の製造も行っている。ここは2回目の出展。今回は初日のみでブースへの来場者は400人ほどで、具体的な商談は100件程度だった。
今年は「機能性表示食品」に注目が集まっている。機能性エビデンスを気にする人も多く、食物繊維をうたう粉末セルロースや、ステビア原葉から抽出したステビアが注目されていた。ブースを訪れた人に話を聞くと、食物繊維やカロリーオフなど、商品化した際に消費者に訴求できる言葉を探しているようだった。
また、食感についての相談も多かった。特に麺の改良に関する相談は多かったと思う。具体的には、製麺時に麺がちぎれないように強度を高めたいようだ。ただ、食感には影響のないようにしたいとのこと。別の来場者からは海外で生産停止になってしまった食品添加物の代替品を探しているという声もあったので、これまで使用していた食材の代替品を探しているのかもしれない。
展示会後に、ニーズを拾っていきたい。来年以降も出展を続けるつもりだ。
初出展で1日250人と商談
日本アドバンストアグリ(滋賀県長浜市)
工場野菜の生産と販売、天然機能性成分の生成を行っている。今回が初出展で、青の色素を持つ植物「バタフライピー」から抽出した天然色素をPRした。もともとはお茶として卸していたが、収益性が低いため色素の販売に注力することにした。「エキスを液体にしてドリンクバーに入れたい」「キャップを開けると色が変わるドリンクに活用できないか」などの相談があった。初日の名刺交換は200~250枚だったが、成果を測るのは展示会が終了して数カ月後となるだろう。
書類の翻訳ニーズ増
ロゼッタ(東京都千代田区)
自動翻訳サービスを販売。商品の輸出入など海外対応が進んでいる。マニュアルや論文、契約書などの翻訳を、内製化か外注するかで悩んでいる企業が多く、2日間で400人と商談できた。
液体原料の低温・凍結粉砕技術をPR
大阪ガスリキッド(大阪市)
液化天然ガスの冷熱を利用したサービスを展開している。今年は液体原料を扱うメーカーから、牛乳やコーヒー・日本酒・甘酒といった液体原料を乾燥して粉末にしたいという声が多かった。原料と何かの食品に含有させたいのだろう。
これまでは粉砕に関するソリューションをPRしてきたが、今年はマイナス196度の液化窒素を使って低温・凍結粉砕で乾燥粉末にする技術も、実際の機械を展示しながらPRした。低温・凍結粉砕すると常温では粉砕できないものを粉砕できるほか、熱による変質・劣化・酸化も起きないことから、そうした相談も増えている。
また、中国からの来場も年々増えている。今後取引するようになれば、個別に対応するか商社を通すかを検討しなければいけない。