ベトナムには日本のIT企業が多数進出する。その多くが、日本のIT企業から開発案件の一部を下請けとして引き受ける、外部引き受け業務だ。IT業界で「オフショア開発」と呼ばれるもので、世界的なエンジニア不足の状況に対して、安い労働力を武器に事業を拡大する。だが、成功する2社に共通したのは、安さよりも、優秀な人材を確保することへの注力だった。

豊富なIT人材で世界を顧客に成長

大学と提携し専門家を養成

infinity block hain Labs(ベトナム) 山本純也代表

ベトナムでは年間6万5000人以上のITエンジニアが社会に出る。ベトナム政府は2000年代初頭からIT産業での経済振興を目指しており、人材の育成と、IT分野に絞った海外企業に対する税制優遇などの誘致策を実行してきた。

「ベトナムトップクラスの大学でIT工学を学んだ人材だけでも毎年4万5000人いて、日本の1万5000人に比べ優秀な人材の供給量が多い」と話す山本純也氏は、ブロックチェーン技術の研究開発を行うinfinity blockchain Labs(ベトナム)の代表だ。2012年にベトナムに渡り日系IT企業の現地法人でオフショア開発の責任者を務めるなかで、高度IT人材の層の厚さを肌で感じたという。15年に現地で創業することを決めたのは、ブロックチェーンという先端分野で世界シェアを獲得するには、高度人材の確保で先んずることが勝敗を決めると判断したからだ。

現在、230人いる社員の9割はベトナム人だ。

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