官公庁との連携が鍵になる 札幌「No Maps」の狙い③

 
  • 2018/7/15

語り手
No Maps実行委員会 廣瀬岳史事務局長

民間企業を経て民間シンクタンクに入社。10年にわたり道内自治体の地域活性化事業に従事。
2016年「No Maps」の立ち上げから参画し、事業の調整役を担う。2017年4月より現職。


札幌で新たな産業を創出することをめざし、2017年10月に初開催した「No Maps」。人を集める『セミナー & ワークショップ』『展示会『イベント』、参加者の交流を促進する『ミートアップ』に続く5つ目の要素、実証実験の誘致『エクスペリメント』の実例を紹介する。

第3回 官公庁との連携が鍵を握る

一番の魅力は実証実験

 これまで「No Maps」の取り組みを紹介してきましたが、最後に、我々の一番の魅力である5つ目の要素、エクスペリメントという実証実験の実例を紹介します。

 昨年、大通り公園でNTTグループと群馬大学による自動走行の実験を行いました。町の中心部はビルが密集していることもあってGPS情報がずれやすく、自動走行するには難易度が高いといわれています。実際、これまでは市街地で実験できなかったと聞きます。

 そんな中、我々は関係各所と調整を重ね、「自動走行パフォーマンス」として実施しました。運転席に人が座っているのですが、ハンドルは握っていません。実験コースとしてのレベルは高くないものの、実験期間中は、市長も自動走行車に乗るなど、関係者も非常に楽しんだ実験となりましたし、地元メディアも巻き込んで、いいPRになりました。

 アイドルダイバーシティというアイドルのライブイベントでは、リクルートテクノロジーズからの提案で、金融のブロックチェーンの技術を娯楽に応用する実験を行いました。客がアイドルのカードをスマートフォン上で交換する際に、ポイントに応じて入手難易度が変わる仕組みです。

 これまでもアイドルのイベントでは実験的なことを行ってきました。一昨年はリコーの最新の360度カメラ「シータ」で生配信を行ったり、文字を自動的にビジュアル化する産業技術総合研究所の「テキストアライブ」という技術を使って、曲の歌詞をステージの背景に映し出すなどしました。アイドルのイベントはこうした実証実験と相性がいいと言えると思います。

 また、富士通のOntennaという音を光と振動に変換するデバイスと映画を連動させて、「Noise」という新しい映像鑑賞体験の実験を行い、聴覚障害の方にも体験してもらいました。

官公庁との連携が強み

 札幌や北海道で実証実験をするときに、我々と組む意味をもっと強くしていきたいと思っています。

 強みの一つは、実行委員会組織に官公庁が入っていることです。常にコミュニケーションを取り合い、情報交流が盛んなため、むちゃな提案をしても、役所側が面白がってGOサインを出してくれることもあります。

 先に紹介した自動走行実験では、NTTと群馬大学の最初の打ち合わせが8月半ばで、実験実施は2カ月半後の10月でした。北海道や道警が好意的に捉えてくれたため、早くに下準備ができて実施が可能になりました。

 このように、官公庁が好意的で協力的で、すばやく風通しの良い連携を取ることができる。これが我々と組むメリットと言えるでしょう。

■トピックス■

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第2回 トップクリエイターの交流促す

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