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【社長の本棚】「人生」の授業があれば教科書に
- 2018/4/23
- セレスポ
セレスポ(東京都豊島区) 稲葉利彦社長(64)
私が勧めたいと思う本は実業家で思想家でもある中村天風氏の「成功の実現」です。座談の名手として定評のあった中村氏が「人生成功の哲学」を聴講者に語りかける口調で解いていく講演録です。今から30年ほど前、当時の上司が著者と縁があったらしく、上司から勧められて購入しました。
同書では「人間の生きる意味は」「人間とは何か」など生き方についての話もあります。その内容が非常に腑に落ちて、何度も読み返して気になる要点をノートに書き写してまとめたり、感想も書き留めたりしました。今ではこの本の考え方は、私の「人生」の根底部分を形成していると言ってもよいでしょう。
中国に単身赴任していた際も持っていったのを覚えています。中国ではお国柄から日本人としては不条理としか思えない問題が頻発して、物事がうまく進まなかったり、気持ちが後ろ向きになることも少なくありませんでした。そんな時はこの本を読み返すと乱れる心の平温が保たれ、胃の調子も良くなったものでした。
最近では些細なことが原因で心が折れる若者が増えていると聞きます。そこで私は、学習指導要領で「人生」という科目があればよいと思うのです。その授業では、人が生きていくときに直面する失敗や不運などのネガティブな事象にどう対処するかを教え、教科書としても同書を取り上げてほしいと思っています(笑)。
本としては10584円とやや高額ですが、豊かな人生づくりへの投資と考えてはいかがでしょうか。そしてなにより、この授業を受ければ、多少のことに屈せずに、元気に人生を歩む若者が増えることでしょう。
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国際イベントニュース 編集部 後藤 豊
2017年全国賃貸住宅新聞社入社。「国際イベントニュース」企画開発部所属。インバウンド集客に必要な商材、海外に進出する企業向けサービスを中心に情報収集。趣味は読書。自宅に溜め込んだ蔵書は4500冊を越え、かねてから妻との懸案材料となっている。
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