【社長の本棚】英国人の思考の背景

一般社団法人日本能率協会(東京都千代田区)吉田正理事長(50)

【社長の本棚】英国人の思考の背景

◎編・著:近藤久雄・細川祐子
イギリスを知るための65章(2003年明石書店)
イギリスとの関係が深い執筆者たちが、社会制度、文学史、芸術史などの面からそれぞれの体験を交えながら、同国を紹介するイギリスガイドの決定版。

子どもの頃から地図や時刻表を見るのが好きでした。ニュースなどでしか聞いたことのない国がどこにあるのか、どうやってそこに行くのか想像するとわくわくしたものです。

仕事で海外へ行く機会が増えた今も、それは変わりません。訪れる国・街の歴史や文化、風土を知ることができる本を読むのが、私の楽しみです。

イギリスを知るための65章』もこうした書籍の1つです。英国は出張でたびたび訪れてきたのですが、2005年から2年半、ロンドンで暮らしたことが人生至上最高の出来事であり、本当に思い出深い国となりました。英国は風光明媚(めいび)この上ないのですが、その文化の奥深さから、2年余は毎日が新鮮な発見の連続でした。

本書は、英国へ赴任する前、たまたま書店で見つけました。茶、庭園、シェイクスピアなど、英国を知る上で欠かせないテーマが65項目にわたり取り上げられています。英国について、人々の思考や生活の背景にある、歴史や文化について、さまざまな角度から分かりやすく紹介されています。まずは浅く広く知識を蓄え、機会があればそれを自分の目で確認する行動へと、私の背中を押してくれました。知れば知るほどまた別の興味が湧き上がり、調べたりあるいは訪れたり、また自分なりに考えたりしました。

駐在員として、日本やその他海外からの訪問者に、さりげなく本書で得た英国の豆知識を披露するようなこともありました。自分が少し英国通になった気がして得意満面になっていた当時がなつかしいものです。

グローバルに仕事をしたい人に本書をお薦めします。国際的な感覚を磨くには、やはり相手の国の歴史を知ることが重要です。これから世界に出て行こうというビジネスパーソンにはぜひ、こうした観点で物事を見てほしいと思います。


Gotou
国際イベントニュース 編集部 後藤 豊

2017年全国賃貸住宅新聞社入社。「国際イベントニュース」企画開発部所属。インバウンド集客に必要な商材、海外に進出する企業向けサービスを中心に情報収集。趣味は読書。自宅に溜め込んだ蔵書は4500冊を越え、かねてから妻との懸案材料となっている。

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