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上司は音声認識ソフト
- 2017/10/12
▲マイクとイヤホンでプログラムと会話をして、指先のセンサーで商品番号を読み取る
物流倉庫300拠点に導入
「7番を2個」「はい」「15番を4個」「はい」音声指示に従って、スタッフが棚から商品を捜し出し、籠にしまう作業を繰り返している。目当ての商品を見つけると、スタッフは手袋のように装着した指先のスキャナーで商品のバーコードを読み取る。指定の数だけ籠にしまい返事をすると、次の商品番号と個数が伝えられる。その繰り返しだ。
これは、ヴォコレクトジャパン(東京都港区)が販売する、音声による作業管理システムだ。音声は事前にプログラムされたもので、作業員の声を聞き取り会話をするように指示を出す。10年間で物流倉庫を中心に国内140社300拠点で導入されている。「自動認識総合展」(9月13~15日@東京ビッグサイト)では、簡易倉庫をブースに用意し、一連の作業を実演した。
注文書を見ながらスタッフが作業するのに比べ、作業効率が3割上がった企業も珍しくないという。考えながら動くよりも指示に従って動く方がスピードが上がるからだ。「スピード上げて」と一声をかければ、早口になりさらに効率が上がる。
本社のある米国では、自動車メンテナンス工場での導入も進む。事前に確認項目がわかっている仕事との相性が良いようだ。「日本でもメンテナンス市場での拡大を狙う」(青柳恭弘営業本部長)
国際イベントニュース編集長 東島淳一郎
2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。