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120小間以上の巨大ブースが並んだ「MF-Tokyo」
- 2017/8/10
▲アマダ 社員150人を投入
板金・プレス加工機メーカーの展示会「MF-Tokyo」では、100小間を超える巨大ブースを始め、25小間以上の大型ブースを構える企業が10社以上出展した。最大ブースは、120小間を使った板金加工機械の国内最大手アマダ(神奈川県伊勢原市)と、レーザー加工機で業務提携する三菱電機(東京都千代田区)・村田機械(京都市)の共同出展ブースだ。両社とも億単位の最新機器を持ち込み、数十人規模のセミナースペースをブース内に設けた。
4日間で社員150人を動員したアマダは4日間の名刺交換目標数を3000人とした。目標にはわずかに達しなかったものの、数億円規模の投資でMF-Tokyoに臨む方針は今回も変わらなかった。その目的は2つある。
1つは新規の顧客開拓だ。板金加工機械で国内7割のシェアを抑える同社にしても、他社製品を使うターゲット企業と話せる機会は少ない。
もう一つが、アマダ製品を導入する工場に部品を発注する、大手メーカーの担当者に向けた最新技術の周知だ。「発注側への知識提供が、我が社の顧客の売り上げを押し上げる」と村下明執行役員は話す。
アマダの顧客の8割を占めるのは、社員30人以下の中小企業だ。大手メーカーから発注を受けて部品を提供する彼らの売り上げを伸ばすには、メーカー側の開発担当者に、部品工場の能力を知らせる必要がある。だが、中小企業が発注側に、部品の製造に関する提案を持ち込むことは難しい。そこで、アマダが展示会に発注企業を招き、部品工場側からの提案を行うのだ。
メンテの効果 周知の場
25ブースを構えたしのはらプレスサービス(千葉県船橋市)は、古くなったプレス機械を、最新機のように改造する技術を持つ。会場で展示したのは、インターネットにつなげたセンサーを取り付け、顧客の工場で動く機械を同社が監視する最新IoT技術や、改造で機能を更新した年代物のプレス機だ。
元々プレス機の修理・メンテナンス業で拡大し、今では国内だけでなく海外からも依頼がある。修理市場でのシェアは大きいものの、改造で古い機械がよみがえることを、多くの工場経営者たちは知らないという。そのため、MF-Tokyoは貴重な宣伝の場所となる。
会期4日間、全国の拠点から営業社員のほぼ全てに当たる70人が参加した。普段はパンフレットや話術でしか、伝える方法がないが、この日は、実物を前に話すことができた。「2年に1度の最大の営業の場だ」と営業の清水翔太さんは話した。
国際イベントニュース編集長 東島淳一郎
2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。