▲開催時の様子

中国の住宅資材メーカー「チャイナレッソ」が、日本製介護用品の輸入に注力している。15~17日に東京ビッグサイトで開催した展示会「ケアテックス 2017」では、商品を買い入れるために出展し、日本メーカーと商談を行った。

商品買い入れに来日相次ぐ

広東臻品楽善健康管理有限公司は、中国広東省佛山市に本社を置く、介護用品の商社だ。年初に設立されたばかりの同社だが、親会社のチャイナレッソは香港市場に上場する中国有数の建設資材会社だ。中国の高齢化はこれから20年間で一気に加速するが、まだ介護用品に対する需要は本格化しておらず、市場は未整備だ。チャイナレッソとしては、先んじて介護市場を押さえるため、専門商社を設立した。曽益民社長は人工知能を積んだ介助器具や、階段昇降機の性能に感心した様子で、「すぐに中国での販売を始めたい」と話した。

「日本の介護用品を中国国内で販売したい」と話す曽益民社長

また、中国外務省の外郭団体にあたる、「中国アジア経済発展協会中小企業促進会」も同じ目的でブースを構え、中国進出を狙う日本企業に積極的に声をかけた。曽社長が商品を買い入れるために出展したのは、日本メーカーと取引を始めることが難しいからだ。来日は今年で3回目。これまでも展示会に来場してきたが、商談が成立することはなかった。海外商社との取引に、国内メーカーが消極的だったことが要因だ。今回は、自らブースを構え、本気度を伝えた。ケアテックスには、中国外務省系の外郭団体も買い入れを目的とした商談ブースを出展した。

ブティックス(東京都品川区)の新村祐三社長

展示会を主催するブティックス(東京都品川区)の新村祐三社長は、昨年の会場で中国人バイヤーから出展について相談を受けた。高齢化が始まりつつあるインドネシアからの来場も目立ち「アジア各国の日本製介護用品に対する関心の高さを感じる」と話した。

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