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次世代店舗構想示す
- 2017/3/28
- JAPANドラッグストアショー, 健康・美容, 化学・製薬・バイオ, 幕張メッセ
▲巨大なテーマブースで構想の内容を表した
次世代のドラッグストアの機能を表した「街の健康ハブステーション構想」
日本チェーンドラッグストア協会(神奈川県横浜市)が、次世代のドラッグストアの機能を表した「街の健康ハブステーション構想」を発表した。3月17~19日に幕張メッセで開催した「第17回JAPANドラッグストアショー」の中で発表したもので、主催者テーマブースでは詳細を明らかにした。
今年1月に施行されたセルフメディケーション税制により、国は健康を維持するために個人が購入した薬品に対して、税金の一部控除を始めた。具体的には、医師の処方箋がなくても購入できるOTC医薬品の一部を年間1万2000円以上購入すると、税金が控除される。高騰する医療費を抑制するための施策だが、協会は軽微な体調不良に対してドラッグストアが果たす役割が広がるものとして業界各社に呼びかけた格好だ。
構想で示されたのは、ドラッグストアが地域住民の健康に関わる相談窓口として機能する姿だ。介護サービスや、要介護者向けの介護食品(スマイルケア食品)に関する情報提供を行うことが盛り込まれた。地域住民にとってドラッグストアの価値を高めることを目的にした構想は、今後、一般小売業者が医薬品販売に乗り出してくることへの対応策でもある。現時点では、薬事法によって参入障壁が設けられている医薬品販売だが、早期に規制緩和が行われるという予想が背景にある。
構想の詳細を示したテーマブースのパネルの前では、業界関係者が写真を撮り、内容を書き留める姿が見られた。また、アジアを中心とする外国人来場者の姿も多数見られ、日本独自の発展を遂げたドラッグストアという業態への関心の高さがうかがえた。ドラッグストア市場は今期6兆5000万円となり、百貨店売り上げを超え、協会の発足以来3倍以上の伸びとなっている。
国際イベントニュース編集長 東島淳一郎
2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。