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- 300万円広告費削減 来場者数変わらず「東京おもちゃショー」
▲昨年はここ10年間で最多の160社が出展した
社会に発信する舞台としてショーを活用
東京おもちゃショーを主催する(一社)日本玩具協会が、5年前から日刊紙での広告出稿を止めている。一般向けの入場料を無料にしたことで経費の見直しが必要となり数年前から段階的に出稿量を減らしたところ、影響がまったく表れなかった。最も多かった時期で年間3000万円ほどの予算を投じていた。
代わりに力を注いでいるのがPR活動だ。主にテレビ番組に取り上げられることを目指している。ニュースや情報番組を中心に、例年テレビだけで50件以上の番組に取り上げられる。2008年に創設した「日本おもちゃ大賞」がメディアの注目を集めるきっかけになっている。おもちゃショーの会期2日前に受賞作品の発表と表彰式を開催し、メディアを集めるのだ。これにより、会期前、あるいは当日にテレビに取り上げられやすくなった。
一方で、計算通りに放送されないこともあるようだ。昨年は、開催時期に女性タレントの不倫騒動があったため、メディアの数が少なかった。その前年は、「妖怪ウォッチ」「アナと雪の女王」という2大ヒットがあったことから、取材件数が多かった。津田博専務理事は「おもちゃのトレンドは毎年変化する。消費者に伝えるのにメディア対策は重要。社会に発信する舞台としてショーを活用している」と話している。
国際イベントニュース編集長 東島淳一郎
2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。