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400年続く交流 メキシコセミナール第1回
- 2017/3/16
- メキシコセミナール
毎日2便の直行便が3月に就航
全日空のメキシコシティへの直行便が、2月15日に就航した。すでに就航しているアエロメヒコ航空も、3月から毎日直行便を飛ばすことが決まっている。これにより、メキシコと日本の間には、毎日2便の直行便が就航することになる。2015年、日本から空路で直接メキシコに入国した日本人旅行者の数は約8万7000人であった。直行便の就航で今後一層の行き来が増えることが期待されている。
日本とメキシコの交流は400年以上続いている。きっかけは1609年、フィリピン諸島総督だったロドリゴ・デ・ビベロの船団が千葉県御宿沖で遭難したのを村人たちが救助したことだ。お礼に徳川家康に贈呈された洋時計のレプリカが、今年1月にメキシコに改めて贈呈された。2013年にエンリケ・ペニャ・ニエト大統領が来日しており、2015年には安倍晋三首相がメキシコを訪問するなど、現在も両国の交流は盛んである。
文化資産も豊かだ。メキシコの伝統料理は2010年にユネスコ無形文化世界遺産に登録されている。また、テオティワカン(ピラミッド)をはじめ30を超える世界遺産を有している。
国土面積は日本の5・2倍にあたる約196万平方キロメートルで、日本とほぼ同じ約1億2150万人が生活する。平均年齢は約30歳と労働人口が豊富だ。アボカドやカボチャ、テキーラなどを中心とした農産物と、自動車などの製造業が主な産業となっている。輸出相手国はアメリカ合衆国、次いでカナダ、中国、ブラジルの順だ。世界46カ国との間に自由貿易協定を結び、北米とはNAFTA(北米自由貿易協定)、チリ・コロンビア・ペルーとは太平洋同盟など経済連携が進んでいる。
日本は、アジアでEPA(経済連経協定)を結んだ唯一の国だ。2005年に発行した日墨のEPAにより、04年から14年にかけて貿易額は倍増した。近年は日系企業の進出も著しく、11年の464社に対して、16年は1000社を超えた。主にバヒオ地区と呼ばれる中央高原地帯に日系自動車メーカーが進出している。
16年にはグアナフアト州レオン市に領事館も設置され、首都メキシコシティの在メキシコ日本大使館とともに日系企業をサポートする。
メキシコのモンテレイ工科大学在学中の1998年、上智大学比較文化学部の交換留学生として来日。7年間日本の企業や政府機関に勤務。2006年、The Berlin School of Economics(独)にて経営学修士(MBA)を取得。07年1月から現職。